牧師が銃を振り回す男にタックル 発砲を防御、米国ナッシュビルの教会で

米国テネシー州ナッシュビルの教会で、礼拝中に銃を振り回していた男に牧師がタックルし、発砲前に取り押さえる出来事があった。11日、ニュースチャンネルCNNが報じた。

現場は「ナッシュビル・ライトミッション・ペンテコステ教会」。礼拝の様子を映した動画には、緊迫の瞬間が捉えられている。

牧師が信者数人と一緒に床に膝(ひざ)をついて祈っていたところ、男1人が立ち上がり、祭壇に歩み寄って銃を振り回し始めた。牧師は男に気づかれることなくその脇を通ると、背後からタックル。銃弾が発射される前に事なきを得た。

礼拝参加者の1人は、みな驚くほど落ち着いていて、「誰ひとりパニックになっていなかった」と振り返る。タックル後は教会関係者数人が牧師を支援して、警官隊の到着まで男を取り押さえ続けた。警察によると、男は教会員ではないが、時々礼拝に出席していたという。

CNNのキャスターは「魂を救済しようと日曜の一日を始めた牧師だったが、救ったのは魂ではなく人命だったのかもしれない」と話している。

ナッシュビルは、米国合衆国の中西部から南東部にかけて複数の州にまたがって広がるバイブルベルト(聖書地帯)。市内には700ヶ所以上の教会があり、ユナイテッド・メソディスト教会、南部バプテスト連盟、ナショナル・バプティスト・コンヴェンション・USA、福音バプテスト宣教団などのプロテスタント系宗派の本部もここに設置されている。また、ゴスペル・ミュージック・アソシエーション、世界最大聖書出版社トーマス・ネルソンの本部があることでも知られている。

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