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◆1804年12月2日 ナポレオンの戴冠式
パリのノートルダム大聖堂で、ナポレオン・ボナパルトのフランス皇帝としての戴冠式が行われました。戴冠式では通常、ローマ教皇から皇帝と王妃が冠をかぶせてもらうのがしきたりでしたが、ナポレオンは王妃ジョセフィーヌに、自ら冠を与えました。これはつまり「教皇なんて俺は気にしないぜ!」と言うナポレオンの意思表示だと言えます。
古今東西、新たな権力者は旧権力を嫌います。源頼朝も足利尊氏も織田信長も徳川家康も皆、最初は天皇家を錦の御旗に掲げましたが、自らが権力を得るとないがしろにし始めました。足利家なんかは自らも北条家にないがしろにされてしまいましたけれど。しかし、驕(おご)れる者久しからずとはよく言ったもので、そんな権力者の時代はいずれも終わりを迎えています。一方でローマ教皇の権威は時代にしたがって変化はしつつも、失われることはありませんでした。
それではまた明日。