明治学院大初 理系の新学部「情報数理学部」2024年4月開学、新校舎特別サイトも開設

明治学院大学(学長:村田玲音)は2024年4月に、同大初となる理系の新学部「情報数理学部」を設立する。同時に情報数理学部と既存の学部・組織との有機的な連携を目指して「情報科学融合領域センター」も開設する。現在、新学部開設に伴い、横浜キャンパス(横浜市戸塚区)では、すべての明学生が使用できる新校舎の建設工事が25年秋完成を目指して進んでいる。6月30日には、新校舎特設サイトもオープンさせた。

新校舎完成予想図。(写真提供:明治学院大学)

同大は、その淵源である1863年のヘボン塾開設から、一貫して時代に必要な教育の実現を目指してきた。情報数理分野は急速に発展しており、社会的な要請が高まっている分野だ。同大では、そんな社会の動きに合わせて大学の教育を拡充し、卒業生の活躍の場を拡げることが、新学部開設の大きな目標となっている。さらに、理科系の学部を備えることになり、教育理念 「Do for Others (他者への貢献)」のもとで、University(総合大学)としていっそうバランスのとれた人材を育成し、世に送り出すことを考えている。

「情報数理学部」では、数学や情報科学を使って、AIの能力や未来の可能性を探ると共に、人間にとって AIとうまく付き合うにはどうすればいいのかについて考えていく。同大では「情報数理学部」について次のように説明している。

近年、AI (人工知能)を中心とする情報技術が急速に発展し、社会を変えつつあります。文部科学省による数理・データサイエンス教育の推進、内閣府によって提唱された Society 5.0 などにより、今後情報数理分野はさらに重要性を増し、情報数理を修めた人材が求められていくでしょう。本学の情報数理学部は、情報技術の動きを数理の立場から学んでいこうとする学部です。

情報数理分野では、ICT (Information and Communication Technology) を活用した授業や PBL (Project Based Learning) など、新しく柔軟な形態の教育が開発され、既に実施され始めています。明治学院大学もこうした教育をとりいれ、これまで培ってきた教育方法や内容と組み合わせながら、新時代に向けてさらに発展した授業を展開します。

社会からの期待が高い情報数理分野は、産学官連携の機会創出にもつながります。明治学院大学の立地の良さを生かして、様々な連携ができる可能性があります。

明治学院大学はこれまで文系の総合大学として、大きな成果を蓄積してきました。この財産を生かすため、情報数理学部と既存の学部・組織との有機的な連携を目指して「情報科学融合領域センター」を開設します。このセンターは、新学部と既存の学部との連携の舞台になると同時に、学外との産学官連携の窓口にもなります。

新学部開設は、常に多様性を追求してきた同大にとっても大きな意味がある。今回、新たに理系の背景をもった教員や学生が仲間として加わる。同大では、キャンパスで様々な文化背景を持った学生が出会い、交流し、共同で作業することで、他者を理解し、共生社会の担い手となること願っている。

新学部開設によりキャンパスにはさまざまな学生、教職者が集うことが期待される。

横浜キャンパス新校舎特設サイト https://www.meijigakuin.ac.jp/campus/yokohama/new_building/

明治学院大学は、建学の精神「キリスト教による人格教育」のもと、創設者ヘボンが生涯貫いた精神 「Do for Others(他者への貢献)」 を教育理念に掲げている。この言葉は「人にしてもらいたいと思うことは何でも、あなたがたも人にしなさい(Do for others what you want them to do for you.)」(新共同訳「マタイによる福音書」7章12節)がもとになっている。

この記事もおすすめ