今日6月29日はサン=テグジュペリの誕生日です。
フランス・リヨンで貴族のカトリック家庭に生まれました。10歳の時、イエズス会のノートルダム・ド・サント・クロワ学院に入り、その後、スイスにあるマリア修道会経営の聖ヨハネ学院ではドストエフスキーなどを読み、文学作品を書き始めます。
兵役で軍用機の操縦士となり、退役後は国際郵便会社のパイロットになりました。サハラ砂漠に不時着した主人公が少年と出会う『星の王子さま』も、1935年、機体トラブルでリビア砂漠に不時着した時の自身の体験が反映されています。第二次世界対戦のとき、軍の飛行士として偵察中に行方不明となりましたが、54年後の98年、マルセイユ沖で、自分と妻の名と、『星の王子さま』を初出版した版元の連絡先が刻まれたブレスレットが発見され、話題となりました。
『Le Petit Prince』(直訳すると「小さな大公」)を初めて『星の王子さま』(岩波書店)と訳し、「かんじんなことは、目に見えないんだよ」(21章)という名セリフを広めたのは、フランス文学者で翻訳家の内藤濯(ないとう・あろう)。日本基督教団・大森めぐみ教会員でした。シューベルトの「子守歌」の「眠れ、眠れ、母の胸に」を訳したのも内藤です。関東学院元理事長の内藤幸穂(さちほ)は次男、日本基督教団・鎌倉恩寵教会初代牧師の内藤協(やす)の大叔父に当たります。