6月17日はグノーの誕生日

 

今日6月17日はシャルル・フランソワ・グノーの誕生日です。「フランス近代歌曲の父」とも呼ばれ、「アヴェ・マリア」は誰もが耳にしたことがあるはず。バッハの「平均律クラヴィーア曲集」第1巻第1曲の前奏曲に、ラテン語で「アヴェ・マリアの祈り」(ルカ1:42の天使祝詞)が歌われる旋律がのせられています。

管弦楽曲「操り人形の葬送行進曲」は、テレビ・シリーズ「ヒッチコック劇場」のテーマ音楽に用いられました。

また、バチカンの実質的な国歌である「賛歌と教皇の行進曲」も作曲しています(出だしが「ウルトラセブンの歌」のイントロに似ているのは、作曲・編曲の冬木透が、本名・蒔田尚昊〔まきた・しょうこう〕名義で典礼聖歌も作っているカトリック信者だからでしょう)。

ピアニストの母から音楽を学んだ後、パリ音楽院に入学し、その後、ローマに留学します。そこで「教会音楽の父」パレストリーナの音楽とキリスト教に深く傾倒していきました。サン・トゥスタッシュ教会の聖歌隊楽長と教会オルガニストに就任しますが、やがて聖職者になるべくパリのカルメル会で1年間修行します。ただ、周囲が思い留まらせて司祭にはなりませんでしたが、グノーの教会音楽作品には信仰心が反映されています。オペラ作曲家として日本では有名ですが、実際には教会音楽の占める割合が多いのです。敬虔(けいけん)なカトリック信者であるグノーは、ピアノの上にイエスの顔のイメージが刻まれた音楽ラックを持っていたといいます。

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