クリスチャン医師・長谷川和夫さん(92歳)死去、認知症診療の第一人者 認知症を公表

日本の認知症診療の第一人者として知られ、みずからも認知症になったことを公表していた精神科医の長谷川和夫(はせがわ・かずお)さんが13日、老衰のため死去した。92歳だった。告別式は近親者らで行われた。

愛知県出身。1929年生まれ。53年、東京慈恵会医科大学卒業。IBC(基督教事業連合委員会。北米8教派の外国伝道部による戦後の日本におけるキリスト教事業支援組織)のキリスト教振興事業のひとつである留学生派遣に選ばれ、56年より2年間米国へ留学。米国最古で最大の精神病院である聖エリザベス病院とジョンズ・ホプキンズ病院で研修生として精神医学・脳波学を学ぶ。

74年、認知症の早期発見につながる検査法「長谷川式簡易知能評価スケール」を発表。2000年には高齢者痴呆(ちほう)介護研究・研修東京センター(当時)のセンター長に就任し、04年に「痴呆」から「認知症」に用語を変更した厚生労働省検討会の委員を務めた。医療だけでなく、認知症の人を中心に介護を行う「パーソン・センタード・ケア」の普及にも尽力した。

長谷川さんは、20歳の時に洗礼を受けた。2005年に日本基督教団・大宮教会で行われた講演会「認知症の正しい理解―心のケアと信仰―」の中で、次のように話している。

教会で一緒に礼拝して大きな声で賛美歌を歌い主の祈りを唱えて牧師から話を聞く。銀座教会は階段がある。これがいいかなと思う。山に登る感じがして。1週間の日常の生活から離れて非日常の世界へ、神様の所に行くことが出来る感じがしてね。二十歳の時に洗礼を受けた。銀座教会は新参者ですが、私もこんなに長生きできるとは思っていなかったが、信仰の生活を与えられているということは神様からの一番の大きなプレゼントです。毎日、感謝の生活をしている。こういうようなお話をさせていただくことができるのは幸せだと思っています。

 






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