日本同盟基督教団の理事会は8日、全国にある加盟教会に新型コロナ・ウイルス感染症対策本部を設置したことを書面(新型コロナ・ウイルス感染症関連第1信)で報告した。
同対策本部が2020年4月6日付で設置された経緯は次のとおり。新型コロナ・ウイルス感染症の拡大を受けて、同教団の「広域災害対策ガイドライン」に則り、朝岡勝(あさおか・まさる)理事長(徳丸町キリスト教会牧師)がこの事態を大規模広域災害と認めて設置したという。
対策本部のメンバーは、本部長(統括)が朝岡理事長、事務局長(指揮)が藤田敦(ふじた・おさむ)常任書記(北総大地キリスト教会)、部員には山村諭(やまむら・さとし)社会局長(茅ケ崎同盟教会)、郷津裕(ごうづ・ひろし)社会厚生部長(日立福音キリスト教会)、宗田信一(そうだ・しんいち)教団総主事らが名を連ねている。
具体的な支援策は策定中だが、次のように進めていくことになるという。
1 教会、教師、宣教区などからの情報収集⇒皆様からの具体的な声をお寄せください。
2 支援策の検討を経て確定
3.支援の実施⇒追って具体的な内容および申請方法をお知らせします。
支援体制については、現時点では募金の募集は考えておらず、国内における大規模広域災害のための積立金を原資として、以下の経済的支援を検討する。
(1)教会に対する資金の貸し付け
新型コロナ・ウイルス感染拡大の影響で、会計状況が困難となった教会に対して、無利子で貸し付け
貸付額は10万円から10万円単位で50万円まで。場合によっては教師への貸し付けも検討します。
(2)代理説教者費用の負担
牧師の感染等により説教者の確保が困難な教会に対して、代理説教者費用を負担します。
説教者の確保については基本的に各宣教区での調整をお願いします。
教団事務所教師も可能な限り対応いたします。
(3)その他、特別な損失に対する補填
収集された情報を基に、特別な支援の必要を認めた所への支援を検討いたします。
※各支援の申請方法等については別途ご案内いたします。社会厚生部を窓口とする予定です。
また、各教会との連絡窓口(山村社会局長、電話:090・3590・5737、メール:syama203@gmail.com)を設け、「新型コロナ・ウイルス感染拡大の影響により困難な状況に置かれている教会や教師、宣教区などは、その状況をまずお知らせください」と呼びかけている。
同理事会は書面の中で次のように伝えた。
通常の教会活動を行うことができず、また事業自粛等の長期化により困難な状況に直面する教会がでてくることが予想されます。教団施設であるキャンプ場も主催キャンプの中止や教団利用の中止により大きな収入減が予想されます。困難な状況を分かち合い、支え合う交わりを築くことができるよう共に祈りましょう。
同教団は、日本の福音派(聖書信仰を強調する)で代表的な教団。1952年に設立されたが、前身は22年に設立された日本同盟基督協会。1891年に来日した北米スカンヂナビアン・アライアンス・ミッションの宣教師の伝道によって始まった。最新の『宗教年鑑』によると、教会数は253、信徒数は1万2349人。