今日8月24日は、瀧廉太郎の誕生日です。23歳で世を去りますが、その短い生涯において、「荒城の月」「箱根八里」「花」「お正月」といった今もよく知られている唱歌をはじめ、声楽曲32曲とピアノ曲2曲を作曲しています。
東京音楽学校(現在の東京藝術大学)在学中の21歳のときに聖公会の博愛教会(グレース・エピスコパル・チャーチ。現在は「聖愛教会」と改称して成城にありますが、当時は麹町にありました。津田梅子もこの教会に通っていました)で、牧師の元田作之進(立教大学初代学長)から洗礼を受け、ジョン・マキム主教から堅信礼を受けました。教会に導いたのは、東京音楽学校の同級生・杉浦チカ(旧姓高木、後の立教大学学長の杉浦貞二郎の妻)です。当時の音楽学校の男子生徒約30人のうち、クリスチャンは20人もいたといいます。西洋音楽はキリスト教と深く関係があるので、それを学ぶために洗礼を受けた者も多かったのでしょう。
代表作「荒城の月」は、日本で作曲された初めての西洋音楽の曲とされ、歴史的にも重要な曲です。1986年には、ベルギーのベネディクト会・シュヴェトーニュ修道院のマキシム・ジムネ神父がこの曲を知り、現在「ヘルヴィム賛歌」(Hymn of the Cherubim)という聖歌に編曲されて、その修道院で歌われています。