世界YMCA同盟のカルロス・サンビー総主事は1月19日、ヴィレッジ・ピープルの歌「Y.M.C.A.」が政治的イベントで使用されることについて懸念するコメントを自身のSNSで発表した。
日本YMCA同盟もこれに賛同し、サイト上に以下の和訳を掲載した。
世界YMCA同盟カルロス・サンビー総主事メッセージ(和訳)
世界中のYMCAから、ヴィレッジ・ピープルの1970年代の代表曲「Y.M.C.A.」が党派的・政治的な大規模なイベントで使用されていることについて、私たちYMCAの名前が政治的大義と結びつけられているのではないかと心配する問い合わせがありました。
もちろん、(団体としての)YMCAにはこの曲に関する権利はありません。たとえ何百万人もの人々が私たちYMCAのことを連想したとしても、私たちは誰が何のためにこの曲を使用するのかについて、何の関係もありません。世界100カ国以上、10,000以上のコミュニティにおいて、私たちは「小さな政治(=身近な地域社会での生活)」を大切にしていますが、YMCAは政治的な団体ではありません。
この歌そのものは、多様性、連帯、喜びを讃える歌とみなされることが多く、そのことが、人々がこの歌を選ぶ理由かもしれませんし、そうではないかもしれません。その価値観を意識的に受け入れているかどうかにかかわらず、多くの人々がこの歌に親しみ、楽しんでいます。
しかしYMCAという団体は、あのディスコの名曲から連想されるどのようなこととも関係なく、歌以上の存在なのです。
私たちYMCAのビジョンは、すべての人が自己と、社会と、そしてあらゆる生命と調和して生きる世界にあります。 私たちYMCAの使命は、世界中の若者と地域社会に力を与え、すべての人が身体、精神、知性において成長できる、持続可能で、公平で、包摂的で正義ある世界を築くことにあります。
私たちは、いずれの政治指導者のためにあるものではありません。別な一人の指導者であるマハトマ・ガンジーの言葉を借りるならば、私たちは、若者と地域社会が、自分たちの望む変化を起こし、またそれを導くよう支援するためにあるのです。
私たちは、より良い世界のために祈り、そのために働きます。
*( )内は訳者注