主の御名をあがめます。
皆様いかがおすごしでしょうか。MAROです。
本日もクリプレにお越しいただきありがとうございます。
聖書のランダムに選ばれた章から思い浮かんだよもやま話をしようという【聖書からよもやま話】、今日は 新約聖書、マタイの福音書の2章です。よろしくどうぞ。
マタイの福音書 2章1節
イエスがヘロデ王の時代に、ユダヤのベツレヘムでお生まれになったとき、見よ、東の方から博士たちがエルサレムにやって来て、こう言った。
(『聖書 新改訳2017』新日本聖書刊行会)
クリスマス物語でお馴染みの「東方の3博士」の登場シーンです。でもあれ?ここには「博士たち」とは書いてありますが、「3博士」とは書いてありません。そうなんです、実は聖書には他の箇所をどう探しても、生まれたばかりのイエス様を尋ねた「博士たち」が3人であるとはどこにも記されていないんです。「たち」とありますから、複数であって1人ではないということは分かりますが、それ以上のことは分かりません。歴史学の研究によると、キャラバンのようなかなりの大所帯だったのではないかと言われています。
3博士といえば、メルヒオール、バルタザール、カスパールと、物語では個人名まで設定され、僕も子どもの頃にはこの何ともいえない神秘的な響きを持つ名前にワクワクしたものでしたが、残念ながらこれらの名前は後世の創作だということです。
「博士」というのも、現代の僕たちが想像するいわゆる博士とはずいぶんと違いそうです。日本語の聖書でも別訳では「賢者」と訳されていたりしますが、この原語は「Magi」で、英語の「Magic」の語源になった言葉です。彼らは星占いをしたり、夢診断をしたり、現代の占い師に近いようなことをしている人たちでした。もっとも、当時の人たちにとって星占いは天文学と同じことでしたから、れっきとした学問の一つでもありました。その意味では現代の意味の「博士」とも近いものです。
色々と僕たちの持っていたイメージと乖離しているこの「3博士」ですが、大切なのは彼らが「東方」から来たということです。つまり彼らはユダヤ人ではなく、ローマ人でもなく、いわゆる「異邦人」や「異民族」と言われる人たちでした。この人たちがイエス様を尋ねた最初の人になったというところに、大きな意味があります。つまりイエス・キリストがもたらした救いはユダヤ人にのみ与えられるものではなく、もちろんローマ人にのみ与えられるものではなく、民族を問わず、あらゆる人たちに対して開かれた救いであるということです。当然、そこには僕たち日本人だって含まれています。キリスト教というと「外国の宗教だから僕たち日本人には関係ない」なんて思われてしまいがちですが、決してそんなことはないんです。もうすぐクリスマスがやって来ますが、クリスマスが近づいてくると「外国の神様の誕生日で、日本人がこんなに大騒ぎするなんてけしからん」なんて言われたりもしますが、イエス・キリストという方は僕たち日本人にとっても、決して「外国の神様」ではないんです。
ハロウィンが終わって、街には早くも少しずつクリスマスの空気が漂いはじめます。そのクリスマスの空気を「外国の空気」ではなく、「自分の空気」として吸ったり触れたりしてもらえたら、きっとちょっと、素敵なクリスマスがやってくるんじゃないかと思います。
それではまた。
主にありて。
MAROでした。
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