空位だったカトリック新潟教区の司教に成井大介神父 教皇フランシスコが任命

 

教皇フランシスコは5月31日(聖霊降臨の主日)、カトリック新潟教区司教に神言修道会のパウロ成井大介(なるい・だいすけ)神父(46)を任命したとバチカン・ニュースが伝えた。カトリック中央協議会新潟教区も1日、これを報告している。

成井大介司教(新潟教区のホームページから)

新潟教区の司教は、菊地功前司教(61)が東京大司教区大司教に就任した2017年12月から空位になっており、これまで菊地大司教が新潟教区使徒座管理者も兼務していた。新潟教区の管轄区域は新潟県、山形県、秋田県の3県。

成井神父は1973年、愛知県岩倉市生まれ。92年、南山大学に入学し、2000年、神言修道会で終生誓願。01年、名古屋の南山教会で司祭に叙階され、新潟教区の秋田教会で3年間、助任司祭として働いた。「ある時は、青年会の相談役。ある時は、中高生会のお兄ちゃん。ある時は、教会学校の評判のマジシャン」と同教会のホームページでは紹介されている。

その後、米国で2年間研修し、帰国後、神言会神学生養成を担当した。07~12年までカリタスジャパン秘書を務め、東日本大震災直後から2年間、仙台教区サポートセンターの初代事務局長として、被災地の復興支援活動に深く携わった。同センターのブログによると、その働きは次のようだった。

成井神父は、当時、カリタスジャパンの援助部門担当秘書でしたが、名古屋からレンタカーで東京、新潟、山形経由でやっと震災直後の仙台に到着しました。それから、丸2年。次々とベースを立ち上げ、全国から何とか救援のために自分の力をつかってほしいと願うボランティアの方々を受け入れてきました。

ベース長の選任、スタッフ探し、それに加えて、日々持ち上がる種々の問題に対処し、日本中、また、海外からの取材に応じ、文字通り、八面六臂(はちめんろっぴ)の大活躍でした。

12年から神言修道会総本部の正義と平和(JPIC)・環境問題部門を担当し、15年からローマの神言会総本部で同部門の責任者を務めて現在に至る。

菊地大司教は31日のブログでこう伝えた。

新潟教区の皆さん、二年半も、よく辛抱して待ってくださいました。みなさまのお祈りのおかげです。

教皇様は、本日5月31日19時(ローマ時間お昼)、2017年12月から空位であった新潟教区司教に、パウロ成井大介(なるい だいすけ)神父を任命されました。

パウロ成井大介被選司教は、神言修道会の会員で、1973年11月24日愛知県生まれの、現在46歳。2001年に名古屋で司祭に叙階され、秋田教会で3年間ほど働いたことがあります。現在は、神言修道会のローマ総本部で、修道会全体の正義と平和コーディネーターをされています。

詳細は追って新潟教区から発表されることになります。

パウロ成井大介被選司教様、おめでとうございます。

 

雑賀 信行

雑賀 信行

カトリック八王子教会(東京都八王子市)会員。日本同盟基督教団・西大寺キリスト教会(岡山市)で受洗。1965年、兵庫県生まれ。関西学院大学社会学部卒業。90年代、いのちのことば社で「いのちのことば」「百万人の福音」の編集責任者を務め、新教出版社を経て、雜賀編集工房として独立。

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