(①を読む)
4位は日本バプテスト連盟で、3万3729人(クリスチャンのうち約3・6%)。前年の3万4121人(18年)から392人減った。2014年に3万5802人まで増えたが、そこから2073人(約6%)減っている。教会数は287で、前年と同じ。
日本バプテスト連盟は、米国で最も信徒数が多い南部バプテスト連盟により、戦前から九州を中心に伝道が行われ、戦後は全国に広がった。南部バプテスト連盟は福音派だが、日本バプテスト連盟は主流派。自覚的な信仰告白をしてから「バプテスマ」(「洗礼」と言わない)を受けることが特徴で、カトリックなどの幼児洗礼を認めない。また、他教派は滴礼(額に水を垂らすこと)が多いのに対して、全身で水に浸かる全浸礼を行う。それぞれの教会ごとに独立した各個教会主義で、教会員による総会によって物事を決める会衆制であり、牧師や役員が決める監督制や長老制ではない。
5位は日本福音ルーテル教会で、2万1858人(クリスチャンのうち約2・3%)。前年の2万1908人(18年)から50人減った。1996年に2万2367人だったのが、509人(約2%)減っている。教会数は前年と変わらず122。
日本福音ルーテル教会は、宗教改革者ルターによる教派。ルター派は、発祥のドイツをはじめ北欧に多いが、日本では米国のルーテル教会の宣教師により、1893年に始まった。まず九州を中心に伝道され、戦時中、日本基督教団に合同されたが、戦後間もない1947年、日本福音ルーテル教会として再出発した。プロテスタントの中では比較的カトリックに近い礼拝が守られる。主流派。
6位はセブンスデー・アドベンチスト教団で、1万4932人(クリスチャンのうち約1・6%)。前年の1万5207人(18年)から275人減ったが、1986年の1万1612人から3320人(約29%)増えている。教会数は184で、前年の172(18年)から12増えた。
セブンスデー・アドベンチスト教団は19世紀、米国で盛り上がった再臨待望運動から生まれた教派。初期は再臨日を特定するなど、異端の扱いを受けることが多かった。キリストが復活された日曜日ではなく、土曜日を安息日として礼拝を守るなど、一般の教会との違いがある。(③に続く)