ベイルート爆発で各国が緊急支援 キリスト教各派も乗り出す  2020年8月11日

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 レバノンの首都ベイルートで8月4日、大規模な爆発が起こった。爆発による振動は、マグニチュード3.3の地震に相当する規模だった。爆発後に撮影された衛星写真からは、付近の建造物が吹き飛ばされて跡形もなくなり、更地となってしまった様子が確認できる。

 75万人が住む、爆心地から3キロ以内の地域には、建造物の破片などが飛来し、住宅や車などを破壊。レバノン国内の穀物の85%を貯蔵する穀物サイロも被害を受け、残った穀物も食べられる状態ではないという。

 少なくとも135人が死亡、約5千人が負傷した、と米紙ニューヨーク・タイムズ5日付。爆発後に撮影された衛星写真からは、付近の建造物が吹き飛ばされて跡形もなくなり、更地となってしまった様子が確認できる。

ベイルート大爆発 現地教会も被害多数 2020年8月6日

 レバノン政府が5日、2週間の緊急事態宣言を発令。旧宗主国であるフランスのエマニュエル・マクロン大統領は6日、ベイルートを訪問し、フランスからレスキュー隊員55人を派遣するほか、25トンの衛生用品、医療機器、移動式診療所など500人分の治療が可能な設備を航空機3機分輸送することを決定した。米国もマイク・ポンペオ国務長官がレバノンへの緊急支援を発表。その他の国々も支援に乗り出している。

 ベイルート最古のキリスト教の会堂、アンティオキア正教会(アンティオキア総主教庁)の「聖ゲオルギオス大聖堂」も爆発の被害を受けた。5日には、大聖堂の扉が吹き飛び、木片やガラス片が散乱した聖堂内の写真がフェイスブックに投稿され、2200人以上がシェアし、被災者のために祈るコメントなどが200件以上寄せられた。

 アンティオキア総主教庁はウェブサイト(アラビア語)などで4日、総主教イオアン10世がベイルートのエリアス府主教に連絡し、府主教から市内の教会や諸団体の被害状況について知らせを受けたと発表した。エリアス府主教は病を負った人々の癒やしや、死者が安らかに眠りに着くこと、遺族らの慰め、被害を受けたすべての人々のために祈りを要請した。

 米ニュージャージー州のアンティオキア正教会北米大主教座は5日、ウェブサイトにメッセージを掲載。「今、世界中でレバノンの首都ベイルートの上空に昇るキノコ雲の動画が見えている。4日の爆発のこと。人々は恐怖に逃げ惑い、家屋は破壊され、多くの人の命が絶たれ、また人生が崩壊した。ベイルートのセントジョージ病院は無力で暗闇の中で被災者の手当てをしている」と伝えた。

 カトリック修道会イエズス会難民サービス(JRS)の米国支部は5日、ウェブサイトで、ベイルートとレバノンの人々との連帯を表明し、ベイルートの難民支援のための献金を呼び掛けた。ベイルートにあるJRS事務所は被害を受けたものの、スタッフは皆無事だったという。

 爆心地には、福音派のシティー・バイブル教会もあった。同教会のマルワン・アボウルゼロフ牧師は6日、ツイッター(英語)で教会の被害を報告。壁が崩れ、窓が吹き飛び、天井の部材が落ち、散乱した教会内部の様子を伝えた。「被害は大きかった。これが礼拝中に起きなかったことにとても感謝している」と述べ、「この町を助けるにはたくさんの働きが必要になります。私たちのために、これから町のために仕える人たちのために祈ってください」と呼び掛けた。

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