「私たちは彼らとは違います!」はカルトに対する正しい態度ですか?【聖書からよもやま話262】

主の御名をあがめます。

皆様いかがお過ごしでしょうか。MAROです。
本日もクリプレにお越しいただきありがとうございます。

聖書のランダムに選ばれた章から思い浮かんだよもやま話をしようという【聖書からよもやま話】、今日は新約聖書、ルカの福音書の18章です。よろしくどうぞ。

ルカの福音書 18章11節

神よ。私がほかの人たちのように、奪い取る者、不正な者、姦淫する者でないこと、あるいは、この取税人のようでないことを感謝します。
(『聖書 新改訳2017』新日本聖書刊行会)

これはイエス様が教えた「祈りの悪い見本」です。神様に感謝すると言いながら、他の人を見下し、バカにし、現代風の言い方をすればディスり、「私はそうじゃないから偉いでしょう?褒めてください」と言っているんです。さらに「自分は不正をしていないから、不正をしている人たちとは関係ありません。不正をしている人たちの問題は私の問題ではありません」と言っているんです。イエス様がすすめる祈りはそうではなくむしろ「自分は奪い取る者であり、不正な者であり、姦淫する者です。こんな自分を憐んでください」と自分の罪を自覚し、神様に告白することです。このフレーズは非常に有名ですから、多くのクリスチャンが「こういう祈りは良くない」と何度も聞かされ、そして同意していることと思います。

しかし今、これからちょっと僕自身にとっても耳の痛いことを言いますが、実際にはどうでしょう。旧統一協会をはじめとする、いわゆるカルト問題に対して、僕たちは同じような祈りをしてしまっていることがあるのではないでしょうか。「神様、自分たちがあのようなカルトでないことを感謝します。自分たちはカルトではありませんから、カルトの問題は自分たちとは関係のないことです」と。

これだけカルト問題が世を騒がせているときに、僕たちクリスチャンは「私たちはカルトじゃない。彼らとは関係ない!」と言っているだけで良いのでしょうか。こんなときだからこそ、僕たちは自分たちにもまたカルトに陥る危険性がないかどうか、自己吟味すべきではないでしょうか。
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カルトの問題は「私たちの教会はカルトとは一切関係ありません」だけで片付けていいことではありません。いわゆる「まっとうな」教会の中にも程度の差こそあれ「宗教2世」の問題はありますし、教会によっては「ゴスペルコンサート」とか「映画上映会」とか、目的を隠して伝道を行ってしまっているところもあります。これまた程度の差こそあれ、「もっと献金をしましょう」と信徒にプレッシャーをかけてしまう、あるいはその意図はなくとも信徒がプレッシャーを感じてしまう、そんな教会もあることでしょう。カルトの問題は他人事ではなく、自分たちに問われている問題でもあるんです。

『スターウォーズ』でいえば、いわゆる「ダークサイドに堕ちる」ということが、教会のカルト化です。「まっとうな」教会も自己吟味を怠ればアナキン・スカイウォーカーがダースベイダーと化したように、カルト化してしまうことがあるんです。そんなダースベイダーを見たルーク・スカイウォーカーは「僕はあいつとは違う!」と言いましたが、そんな彼にとってもダークサイドに堕ちることは決して他人事ではなく、やがて彼にもリアルな問題としてそれは迫ったのでした。

カルト教団を見て「僕はあいつとは違う!」ではなく、「気をつけなければ、あれが僕の未来の姿かもしれないのだ」と自己吟味し、身も気も引き締めることが大切なのかと思います。

もちろん、教会に限らず、一人一人のクリスチャンにも今、同じことが問われているのかと思います。

それではまた明日。

主にありて。
MAROでした。

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横坂剛比古(MARO)

横坂剛比古(MARO)

MARO  1979年東京生まれ。慶応義塾大学文学部哲学科、バークリー音楽大学CWP卒。 キリスト教会をはじめ、お寺や神社のサポートも行う宗教法人専門の行政書士。2020年7月よりクリスチャンプレスのディレクターに。  10万人以上のフォロワーがいるツイッターアカウント「上馬キリスト教会(@kamiumach)」の運営を行う「まじめ担当」。 著書に『聖書を読んだら哲学がわかった 〜キリスト教で解きあかす西洋哲学超入門〜』(日本実業出版)、『人生に悩んだから聖書に相談してみた』(KADOKAWA)、『キリスト教って、何なんだ?』(ダイヤモンド社)、『世界一ゆるい聖書入門』、『世界一ゆるい聖書教室』(「ふざけ担当」LEONとの共著、講談社)などがある。新著<a href="https://amzn.to/376F9aC">『ふっと心がラクになる 眠れぬ夜の聖書のことば』(大和書房)</a>2022年3月15日発売。

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