「キリスト教一致祈祷週間」東京集会 カトリックとプロテスタントが和解を祈る

 

「キリスト教一致祈祷週間」東京集会が1月19日、日本福音ルーテル東京教会(東京都新宿区)で開かれた。すべてのキリスト者や教会の一致と世界の和解を求めて、カトリックとプロテスタントが共に祈る時を持った。

カトリック東京大司教区の菊地功大司教(©古郡美はる)

今回、司式は矢萩新一(やはぎ・しんいち)NCC副議長(日本聖公会管区事務所総主事)が務め、菊地功(きくち・いさお)大司教(カトリック東京大司教区)が説教を語った。

まず、司式者の次のようなあいさつから始まった。

「主にある兄弟姉妹の皆さん。私たちはキリスト者の一致と世界の和解を求めてこの場に集まっています。キリスト者の間に横たわる分断は、何世紀にもわたって続いてきました。この分断は大いなる痛みを私たちにもたらし、何より神の御心に反しています。私たちは祈りの力を信じます。世界中のキリスト者が今、分断を乗り越えることを願い求めて祈ります」

今年の「キリスト教一致祈祷週間」の式文は、地中海にあるマルタ共和国の諸教会の協力のもとに作成された。イタリアの南に浮かぶマルタ島とゴゾ島、その他の小島から成る島国、マルタ共和国のキリスト教の歴史は、紀元60年に使徒パウロがマルタ島の岸にたどり着いたところから始まった。

私たちが助かったとき、この島がマルタと呼ばれていることが分かった。島の住民は大変親切にしてくれた。(使徒28:1~2)

集会では、難破したパウロたちをマルタ島の住民が「歓待」したことに思いを寄せながら黙想した。そして、マルタの教会を覚えつつ、「キリスト者の一致を祈り求める私たちが互いに示し合う愛と尊敬の思いが、この1年間、私たちと共にありますように」と司式者が祈った。

「キリスト教一致祈祷週間」東京集会(©古郡美はる)

菊地大司教のメッセージの後、「とりなしの祈り」では、こう司式者が呼びかけた。

「人生の荒波に一人で立ち向かうことはできません。すべてのオールを一緒にこぐ時に、船は初めて前に進むことができるのです。困難を前にして、私たちはみんなが一つとなって協力する必要があることに気づきます。祈りましょう」

そして、司式者と会衆が次のような祈りを交互に祈り合った。

司式者「恵みの神さま、諸教会を傷つけ、今なお私たちに分断をもたらす過去の痛みの記憶を癒やしてください」

会衆「和解を求める私たちの祈りを聞き上げてください」

「主の祈り」(聖公会・カトリック共通訳)をささげた後、「主の平和」と声をかけながら「平和のあいさつ」を近くの人と交わし、キリストが与えてくださった平和を分かち合った。

最後、福音を告げ知らせるために共に派遣されることを、プロテスタントとカトリックのクリスチャンが交互に祈り合った後、「さあ、共に生きよう」(『讃美歌21』419番)を賛美し、集会は閉じられた。

今回ささげられた献金は11万円余。これは難民や移民のために働く組織のために用いられる予定だ。

「キリスト教一致祈祷週間」東京集会(©古郡美はる)

「キリスト教一致祈祷週間」は毎年1月18日から25日まで全世界で行われ、日本でもこの期間に各地で教派を超えた集会が行われる。

その始まりは1908年、ニューヨークのポール・ワトソン神父が実施した「キリスト教一致のための8日間の祈り」だ。さまざまな理由から分裂してしまったキリスト教会がもう一度一致することを目的としている。期間は、1月18日の聖ペトロの祝日(現在は2月22日)から1月25日の聖パウロの回心の祝日までの8日間と定められた。

その後、1916年に教皇ベネディクト15世が全世界のカトリック教会に対して、「キリスト教一致祈祷週間」の順守を命じる教書を公布。そして62~65年、カトリックの刷新を方向づけた第2バチカン公会議において、キリスト教一致への訴えもあり、68年、プロテスタントが中心の世界教会協議会(WCC)と、カトリックのローマ教皇庁キリスト教一致推進秘書局が共同で、資料と祈りの式文を作成するようになった。日本キリスト教協議会(NCC)では、カトリック中央協議会と共同で毎回、それらを翻訳し、式文を全国の教会に配布している。

この記事もおすすめ