【くめさゆりのDAY BY DAY】第4回 バイブル的グルメのおはなし 久米小百合

猛暑に加えコロナ禍お見舞い申し上げます。連日朝から30度を超える酷暑が続いていますが皆様お元気でお過ごしでしょうか。例年はお部屋の温度を26~27度くらいに設定しているのですが、今年はマスクですっかり蒸しあがっているせいか、とにかくキンキンに冷やしたい誘惑にかられる毎日です。でも冷えすぎは良くないみたいですね。とかく冷たいものに目もお腹も惹(ひ)かれがちですが、気がついてみたら氷を浮かべたアイスティ、冷製パスタやそうめんに冷や麦、そして暑い日のおやつはかき氷やアイスキャンデー、気が付いてみたら結構からだを冷やしちゃってる?なんてことありませんか。暑い時こそ温かいものを食べると良いみたいですね。そんなわけで今月は聖書に出てくる美味(おい)しい食べ物のお話でございます。

実は信仰を持ち始めたばかりの頃は、「聖書イコールお堅いお話」と思っていましたがそれは大違いでした。食べたり飲んだりするシーンが結構出てきますよね。それに食材、食品の取り扱い方、スパイスやハーブもたくさん登場します。例えば旧約聖書の一番最初、創世記で語り継がれるあのアダムとエバがうっかり食べてしまった誘惑の木の実ってなんだと思います?よくリンゴと言われますが、聖書にはそれがリンゴだなんて一言も書いてありません。ではイチジクでしょうか?いやイスラエルに行くとたくさんの図象が見られるザクロかも?旧約にはアーモンドも登場するので杏かな、または未知の果実でしょうか。元々禁断の植物として植えられたわけですからね、気楽に手が伸ばせるリンゴやイチジクをご法度にするような意地悪な神様じゃないと思いたい!こんな風にエデンの果実を想像するだけでも世界が広がります。

暑い時期にはスイカやメロン、キュウリなど暑気払いをしてくれる食物が大活躍ですが、聖書の中にも登場しています。熱く乾いたエジプトやイスラエルではみずみずしいスイカがどれほど愛されたか想像がつきますね。(民数記11:4、5)そういえば私が子供の頃、まだクーラーのない時代、井戸水や清流で冷やしたスイカが美味しかったなぁ・・・。季節に応じて私たちを潤してくれるフルーツは、神様がくださる最高のヘルシーデザートですよね。

さて冷えすぎは禁物ですが、からだを温めてくれる料理というと煮込み料理、夏でも鍋料理が良いと聞きましたが、なんと煮込みも創世記にありました。イサクの息子のヤコブが赤い色のポタージュのようなスープを煮込んでいるシーンが出てきます。赤と聞くとトマトとかビーツを思い浮かべますが、これ、レンズ豆なんだそうです。レンズ豆にはオレンジや赤っぽい種類もあるので色の濃い豆を使ったのでしょうか。最近は輸入品を扱うスーパーマーケットなどで見かけることもあり、たんぱく質が豊富なんだそうです。レンズ豆でなくともレトルトや缶詰でお手軽に食べられる大豆やひよこ豆でも作れそうですね。

画像:写真AC

ヤコブの料理エピソードはもう一つ、父のイサクには子山羊の料理を作ったという話も聖書に出てきます。お肉料理には是非ともスパイスも投入したいところです。このスパイスこそ聖書の十八番で、クミンにディル(いのんど)、シナモンやサフランetc・・・と、出てくる出てくる!現代でも高級食材である香辛料がエキゾチックな中東へと誘います。(出エジプト30:23、イザヤ28:25、マタイ23:22etc・・・)

スパイス類は神様へのお献(ささ)げものとして登場していますから、それほど貴重で高価なものだったんですね。今も同じ、スーパーの香辛料コーナーに並ぶ小さな瓶のお値段は、1リットルのジュースより高かったりします。でも遠く遠く、遥か3000年以上も彼方の香りが楽しめるのなら、良しとしましょうか。

コロナと酷暑とエアコンでお疲れ気味の心と身体には、スパイスを効かせた聖書のスープで免疫をアップするのも一興かもしれません。どうぞ、私のように食いしん坊な方、聖書の中の美味しいものを見つける旅を楽しんで下さいませ。次回はパン、チーズ、オリーブオイルのお話しなど。。。

 






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