イエスもパウロも発達障害だった説 【発達障害クリスチャンのつぶやき】

ヴァランタン・ド・ブーローニュ – Blaffer Foundation Collection, Houston, TX, パブリック・ドメイン, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=596565による

 先日、ある若い牧師さんとおしゃべりしました。彼は「聖書の登場人物で、『この人は発達障害っぽいな』と感じる人は誰ですか?」と聞いてきました。私は迷わず「イエスとパウロ」と即答しました。彼は笑いながら、「パウロが発達障害なのはかまわないけど、イエスが発達障害というのは炎上しそうだなあ」と言っていました。

 しかし、これは私だけが言っているのではなく、かなり多くの人が、「イエスやパウロは発達障害ではないか」と言っています。しかし、それがいつまでたっても「定説」にならない理由を書きますね。実は、発達障害の診断をくだすのは、医学的にとても難しいことなのです。そして、イエスもパウロも新約聖書の登場人物です。新約聖書には「聖書外資料」すなわち、聖書以外の資料がほとんどありません。すなわち、新約聖書のみから判断せざるを得ないのですが、それだけだと「証拠不十分」なのですね。これが、イエスやパウロが「発達障害ではないか」と言われても、「診断」のくだらない最大の理由です。

 ですから、これは多くの人が言っていることでありまして、私も、「イエスさまが障害者だなんて!」と発言している人をSNSで見たことがあります。しかし、発達障害というものは、持って生まれた脳のかたよりですから、べつにイエスが発達障害でもかまわないといえばかまわないわけです。

 たとえば、イエスは、なんの脈絡もなく「私は世の光である」などと言い始めてしまいます。これは典型的に空気の読めない人の発言です。それから、イエスはしばしば、人との会話がかみあわず、ちぐはぐな会話をしています。そして、語るたとえがいちいち極端です。このあたりから「イエスは発達障害だったのではないか」という発想が出て来ます。イエスは起こす奇跡も極端で、たとえば5000人を5個のパンと2匹の魚で満腹させた話にしても、そもそも「5000人が同時に食事をする」ということだけでべらぼうです。私は、教員の時代に、250人の生徒を引率して、いっしょに食事をするということだけでもたいへんだということを経験しましたが、その20倍ですから!

 パウロについても、いろいろなエピソードを挙げることができます。割愛しますが、いっぱいあります。

 そういうわけで、「イエスやパウロが発達障害だったのではないか」という話はときどき聞きますが、実は新約聖書だけでは、誰も「診断」できないのです。まあ、彼らは「発達障害グレーゾーン」といったところではないでしょうかね。

腹ぺこ 発達障害の当事者。偶然に偶然が重なってプロテスタント教会で洗礼を受ける。東京大学大学院博士課程単位取得退学。クラシック音楽オタク。好きな言葉は「見ないで信じる者は幸いである」。

できることを言われても困ります 【発達障害クリスチャンのつぶやき】

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