クラスター発生のフルゴスペル大分教会 同教団の妹尾光樹牧師に聞く「悪条件が重なってしまった」

フルゴスペル成田教会妹尾光樹牧師

大分県は9月2日、同県別府市のフルゴスペル大分教会(金鉉宰牧師)で新型コロナウイルス感染症陽性者が累計45人になったとして、クラスター(感染者集団)が発生したと発表。同じ純福音教会で広報委員を務めるフルゴスペル成田教会牧師の妹尾光樹氏に話を聞いた。

--フルゴスペル大分教会でクラスターが発生したと報じられました。

はい。皆さまにはご心配をおかけしていることと思います。教団内でも、現在、現地の保健所に最大限の協力をしながら、詳細の報告を待っているところです。聞いたところによると、全員が無症状か軽症者とのこと。お祈りに感謝します。

--どういった状況だったのでしょうか?

大分教会は、数年前からリバイバルが起き、近隣の大学生を中心に若い方々が多く集う教会です。大分でも、まだ若い彼らにワクチン接種はされておらず、マスクと三密を避けること、そして消毒といった対策しかできなかったと思います。金曜日に「フライデーナイト」という集会があったようです。8月22日が日曜日の礼拝、27日が「フライデーナイト」、そして29日に再び礼拝があり、そのいずれかに無症状の陽性者がいて、クラスターになってしまったと思われます。「フライデーナイト」は、青年たちによる賛美なども多かったのでしょう。いろいろな条件が重なってしまったのではと考えています。

--今回の件を通して、改めてコロナ対策と信仰を守るということをどうお考えですか?

神様は私たちを守ってくださる。それは無条件に私たちを愛してくださるということなのですが、だからといって私たちは何もしなくても良いわけではありません。難関大学を受験するのに、「神様が守ってくださるから、きっと合格できるはず。だから勉強はしない」では、さすがに合格することは難しいでしょう。私たちには委ねられた仕事があるのです。コロナ対策でいうなら、最低限、マスクをするとか消毒をするとか換気をするということですね。そのうえで、祈りをもって、神の守りを期待することができるのではないでしょうか。

--全国の教会へメッセージがあればお願いします。

今回、全国的に医療が逼迫(ひっぱく)している中、このような事態になってしまったことは残念でなりません。しかし、教会に限らず、今は日本中どこで感染しても不思議ではない状況です。皆さんの教会でも、会堂の消毒や数十分おきの換気など、気を緩ませることなく、十分お気をつけください。韓国でも日本と同じく感染拡大が止まらず、政府から礼拝にも大きな規制がかけられている状況が続いています。そのような中、数千に及ぶ教会が閉所に追い込まれました。日本の場合、一度に集まる人数が数万人、数千人に及ぶ教会はありません。それだけに感染対策はとりやすいと思います。聖徒の交わりを大切にしつつ、身の安全をはかっていただきたいと思います。いつの日か、またマスクを外して大きな声で賛美をする日が来ることを期待したいです。

別府の教会で45人が感染、 県内最大規模のクラスター

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守田 早生里

守田 早生里

日本ナザレン教団会員。社会問題をキリスト教の観点から取材。フリーライター歴10年。趣味はライフストーリーを聞くこと、食べること、読書、ドライブ。

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