アジア学院「第50回 収穫感謝の日2022」開催、 違いを認め合うことが世界を救う

栃木県那須塩原市にあるアジア学院(理事長:山本俊正)は15日、「第50回 アジア学院 収穫感謝の日2022」を開催した。今年のテーマは「Save the World through Our Differences─── みんなの違いが世界を救う」。学院フェイスブックにおいてライブ配信も行われた。

「収穫感謝の日」野外ステージ=15日、アジア学院(栃木県那須塩原市)で。

アジア学院は、途上国の農村指導者を養成する専門学校。イエス・キリストの愛に基づき、個々人が持つ力を最大限に発揮できるよう公平で平和な世界を構築することを使命とし、1973年に開校した。以来、アジア、アフリカ、太平洋諸国の農村地域から毎年約30人の参加者を迎え、これまでに1368人の卒業生を輩出している。学院での共通語は英語。小さな丘に広がるキャンパスで、国籍、宗教、民族、習慣、価値観等の違いを認めつつ、有機農業による自給自足のシンプルな共同生活を行う世界に類を見ないユニークな学校だ。

学院の最大のイベントである「収穫感謝の日」は、学生たちの自国の料理が振る舞われることもあって一般の人たちにも人気のイベントなっている。今年は、新型コロナウイルス感染症拡大を考慮し、プログラムを午前と午後の2回に分け、会場での参加は事前申込制で人数を制限しての開催となった。それでも、朝9時過ぎには続々と人が集まり、オープンセレモニーが行われた野外ステージは満席状態だった。

ゴスペルシンガーのMARISAさん。

オープンセレモニーの冒頭では、ゴスペルシンガーのMARISAさんがゲストとして登壇し、短い証と特別賛美を披露した。続いて、「コーラン」「仏典」「聖書」から、それぞれの代表者が聖句を読みあげた。その後には、ベルマン・マエダ・シトゥモランさん(インドネシアプロテスタント教会牧師)が説教を行った。マエダさんは、学院の学生で、農村の生活を改善する方法を世界中の人々から学び、それを教会のリーダーや農村に共有したいという思いを持っている。

ベルマン・マエダ・シトゥモランさん

この日は、旧約聖書「詩篇」133編1〜3節を引用しながら、次のように語った。

『兄弟が共に住むことは何という幸せ、何という麗しさ。頭の上に注がれたかぐわしい油のようだ。それは、ひげに滴り落ちる。衣の襟にまで垂れるアロンのひげに。ヘルモンの露のようだ。それはシオンの山々に滴り落ちる。主はそこで祝福ととこしえに及ぶ命を定められた』(詩篇133:1〜3)

この箇所には、私たちが違いを認めるときに、どれだけ祝福されるかが書いてあります。聖書のみ言葉は、私たちがそれぞれ違っていることは問題ではなく、ぶつからなければいけないことでもなく、成長していくための経験であることに気づかせてくれます。今日の「収穫感謝の日」は、みなさんがこの違いを経験し、神の愛と祝福を祝う日です。それは世界を救うことにつながります。世界を救うためには、まずお互いの違いを認めることです。それは決して難しいことではありません。ぜひ、隣に座っている人に、「あなたは私と違います。でもあなたを愛します」と語ってみてください。

希望者によるキャンパスツアーも行われた。ガイドは、ベトナムから来ているユン・ンゴッ・ヴォさん。キャンパスにある畑や、家畜小屋を案内しながら、現在学院で実践している有機農業の方法について説明してくれた。6ヘクタールの学院キャンパスでは60種類の作物を栽培し、鶏、豚、山羊などが飼育されている。肥料は、コンポストなどを利用し、持続可能なフードライフを実践。母国で農園を経営するユンさんは、ベトナム全土に有機農業を普及させることが夢だという。

野外ステージでのパフォーマンス。

野外ステージでは、各国のダンスや、楽器演奏などが披露された。また、収穫感謝祭の目玉ともいえるフードコートでは、ドロワット(エチオピア)、サモサ(インド)、サテマデラ(インドネシア)、アサムマニス(インドネシア)、マラギ(ケニア)、インドチャイ(インド)など各国の料理が並んだ。その他にも、学院の畑で採れた野菜、クッキーや醤油などの加工食品、卒業生たちが扱っている手工芸品なども販売された。学生たちは、食事メニューの下ごしらえ、パフォーマンスのリハーサル、商品の陳列など、1カ月以上前から話し合いを重ねて、「収穫感謝の日」の準備を進めてきたという。

フードコートで給仕する学生たち。

西那須野市から家族で訪れたという女性は、「聞きなれない言葉や、珍しい食事など異文化体験ができてよかったです」と話す。また、一緒に来た高校生の息子は、「いろいろな国の人たちがいてびっくりしたが、楽しかった」と感想を語った。

 

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