キリスト教書店大賞2023 大賞は『LGBTとキリスト教』

全国のキリスト教書専門書店員が選ぶ「キリスト教書店大賞2023」(キリスト教出版販売協会主催)の結果が8月1日に発表された。大賞には平良愛香氏(日本基督教団川和教会牧師、農村伝道神学校校長)が監修を務めた『LGBTとキリスト教――20人のストーリー』(日本キリスト教団出版局)が選ばれた。

同賞は、キリスト教出版販売協会に加盟する全国のキリスト教専門書店が、過去1年間に刊行された本から「売りたい・お勧めの本」を投票形式で選ぶ賞で、2011年から始まり今年で13回目。

大賞に選ばれた『LGBTとキリスト教』は、月刊誌『信徒の友』の連載に8本の書き下ろしを加え書籍化したもの。LGBT当事者を中心に教派の異なる20人以上のクリスチャンらが、社会や教会における性的少数者の生きづらさを語ると同時に、教会に傷つきながらも、「ありのままの自分」を愛する神への信頼と希望をつづっている。

大賞受賞にあたり、平良氏は「聖霊を受けて語り出した人たちがいました。たわごとだと思った人たちもいましたが、理解して喜んだ人たちもいました。その言葉を語りたいと思っていた人たちと、聴きたいと思っていた人たちが待っていたのですね」とのコメントを寄せている。

大賞以下の順位は以下の通り。

第2位『ヤバい神 不都合な記事による旧約聖書入門』(新教出版社)、第3位『老いと祝福』(日本キリスト教団出版局)、第4位『ビジュアル版 はじめての聖書物語』(創元社)、第5位『使徒信条 光の武具を身に着けて』(日本キリスト教団出版局)、第6位『日々を生きる力 あなたを励ます聖書の言葉366』(教文館)、第7位『どう読むか、聖書の「難解な箇所」』(ヨベル)、第8位『何を信じて生きるのか』(PHP研究所)、第9位『たどりつくまで ロバと三人の旅』(新教出版社)、第10位『21世紀のキリスト教入門 一つの教会の豊かな信仰』(教文館)、第11位『八木重吉 家族を詩う』(日本キリスト教団出版局)。

なおノミネートされなかったもののお薦めの良書として、高橋秀典『心が傷つきやすい人への福音』(ヨベル)、藤原淳賀編著『大災害の神学 国際神学シンポジウム講演録』(キリスト新聞社)の2冊が「キラリ本」として選ばれている。

『LGBTとキリスト教 20人のストーリー』 執筆者 内田和利さんに聞く 教会で傷つきながら神への信頼つづる 2022年6月21日

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