第5回「聖書動画コンテスト」 最優秀賞はラップで〝赦し〟描いた「KUROI-GASU」

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聖書に基づいた動画作品を競い合う日本聖書協会(石田学理事長)主催の聖書動画コンテストアワードが8月9日、初めてオンラインで開催された。同コンテストは2017年から毎年開催されており、5回目となる今回は「奇跡(ミラクル)――あなたが今知らせたい喜びは何ですか?」をテーマに最優秀賞(1作品)、優秀賞(3作品)、作品賞(5作品)、奨励賞(10作品)が選ばれた。

コンテストに参加した関係者らが画面越しに見守る中、寄せられたオリジナル作品51本の中からノミネートされた19作品が上映され、続けて授賞式が行われた。

最優秀賞に選ばれたのは、村田光希さん=写真下=の「KUROI-GASU」。同作は、長年憎んでいた人を赦せる自分に驚いたという「奇跡」的な体験をもとに「憎しみを晴らす愛」をラップ調の音楽とスタイリッシュな映像で表現した作品。村田さんは、聖書の言葉を力強く伝えたいとの思いで数年前から自身のYouTubeチャンネル「LIGHT HOPE」に動画をアップし始めた。受賞に際し、「まさか自分が獲れるとは思っていなかったので光栄。こういう形でより多くの人に伝えられる機会になったのは良かった」と喜びを語った。

優秀賞は、梅花女子大学情報メディア学科遠山ゼミ5期生の「ハヤトとハルキの話」、the light cameraさんの「希望のはじまり」、吉名ハレさんの「受胎告知の話は奇跡ってことをシェアしたくてこの動画作った」の3作品が受賞。「ハヤトとハルキの話」は、2度の流産を経て帝王切開で産まれた双子の弟が、危機を乗り越えて成長していく過程を姉の視点から見守る作品。同じく優秀賞に選ばれた「希望のはじまり」も、流産の後、与えられた命が生まれるまでの過程に密着し、陣痛から出産、対面する家族の様子を記録したドキュメンタリー。「受胎告知の話は奇跡ってことをシェアしたくてこの動画作った」は、「受胎告知」の物語をベースに「もしマリアが言い訳ばかりだったら……」と仮定し独自の解釈でユーモラスに再構築した作品だ。

Akiさんの「喜びを忘れない生き方」には心とイラストのベストマッチング作品賞、Cocoさんの「生きるという奇跡」にはハートウォーミング作品賞、詩保さんの「高校生の僕がスマホを持たない理由」にはファミリー作品賞、尚絅学院高等学校宗教部の「タリタ、クム~少女よ起きなさい~」には審査員特別作品賞、関西学院高等部宗教部の「ゆきどけ」にはファンタジー作品賞がそれぞれ授与された。

審査員を務めたのは同協会総主事の具志堅聖氏、福音ネット伝道協力会の小川政弘氏、上智大学神学部非常勤講師の小林由加氏、日本基督教団横浜明星教会牧師の網中彰子氏の4人。式の最後に石田学氏(日本聖書協会理事長)が主催者を代表して謝意を述べ、「それぞれの作品に伝えたい思いが込められていた。最優秀賞の『KUROI-GASU』は、息子を殺害した犯人を許し、和解したメアリー・ジョンソンの実話とイエス・キリストの十字架を結び付けた作品で、胸に迫るものがあった。これらの作品づくりが、これからの皆さんの働きや生き方に何らかの意味をもたらすものになれば」と結んだ。

今回のノミネート作品は同協会のYouTubeチャンネルで公開中。第6回聖書動画コンテストの募集期間は、2021年9月1日~10月10日。「大切な人へ今伝えたいこと」をテーマに、コロナ禍を経て一変した日常で、「大事な人に届けたい言葉は何か、その思いを聖書の言葉と共に動画ストーリーにしてみませんか?」と応募を呼び掛けている。詳細は募集要項を参照。

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