テンプルトン賞はフランシス・コリンズ氏に 分裂社会で「調和」呼び掛け 2020年10年5日

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 宗教界のノーベル賞と呼ばれる「テンプルトン賞」が2020年度は、米国立衛生研究所(NIH)所長で、世界的に生命科学者として知られるフランシス・コリンズ氏(70)に決まった。米メディア「インディペンデント・カトリック・ニュース」などによると、授賞式は9月24日、米国の首都ワシントンの国立科学アカデミービルでバーチャル式典として行われた。

 コリンズ氏は、1993年以来、国際ヒトゲノム計画責任者を務めており、科学とキリスト教信仰の融和を追求・促進することを目的とした団体「バイオロゴス」の創設者。

 フレッド・カブリ講堂で行われた受賞演説で、コリンズ氏は「新型コロナウイルス関連に限らず、人種問題や気候変動、聖書解釈などの分野でも、争いはこの時代の風潮のようだ」と、社会の分裂を語り調和を呼び掛けた。

 コリンズ氏はまた、演説でさまざまな話題に触れる中、「極論」が依然として「多くの注目を集めている」が、信仰と理性の間に対立はないと強調した。

 「米国の過去150年間における最大の悲劇は、創世記の最初の数章に過度の字義的解釈を加えることが、まじめなキリスト教信仰のリトマス試験紙だと考えられてきたこと。1600年前、アウグスティヌスはそのような字義的解釈に警鐘を鳴らしている」と言う。

 そして「創造にまつわる創世記の力強く神秘的な言葉は、私たちが何者で神がどのような方なのかを教えてくれるが、それは科学の教科書として書かれたものではない」と指摘した。

 テンプルトン賞は1973年の第1回のマザー・テレサ、第2回のブラザー・ロジェに続き、多くの著名人が受賞している。日本人としては、第7回の1979年に立正佼成会の開祖庭野日敬が受賞している。

Bill Branson, NIH – http://www.nih.gov/about/director/images/Collins_formal_300.jpg, パブリック・ドメイン, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=7751027による

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