山梨英和大学が臨時理事会 調査報告受け学長と事務局長のハラスメント認める

本紙2024年4月11日付に掲載された「『奉仕』という名の強要と欺瞞 私があるキリスト教学校の職場を去った理由」に端を発し、宗教主任だった洪伊杓氏が辞職に追い込まれたハラスメント被害を訴えていた問題で1月31日、山梨英和大学(朴憲郁学長)は臨時理事会を開き、学長の朴憲郁氏と学校法人本部の事務局長の2人によるハラスメント行為を認定した。地元メディアの報道によると、今後、法人内に設置する人事委員会が処分を決定するとしている。

洪氏による告発をめぐっては掲載直後から、同大学の教職員、在学生、卒業生、他のキリスト教主義学校関係者などからさまざまな反応が寄せられ、実名、筆名による本紙への投書も相次いだ。これまで4度にわたり「意見文」を提出、公開してきた卒業生有志一同は昨年12月、声明を発表し、大学側に説明責任を果たすよう求めていた。

2024年5月、外部の有識者を交えて設置された調査委員会は29日までに大学側へ報告書を提出したという。

朴氏は東京神学大学名誉教授。東京神学大学大学院、大韓イエス教長老会神学大学大学院、ドイツ・テュービンゲン大学神学部などで学び、1994年から東京神学大学専任教員、特任教員を歴任。2020年4月より山梨英和学院院長を経て、翌2021年に山梨英和大学学長へ就任した。

洪氏はNHKの取材に対し、「職場で一部の上司から繰り返し納得できない扱いにあい、やむを得ずやめなければならなかった。安心して通える教育環境を整備し、改善していくことを切に願います」とコメントしている。

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