体に悪いものに限って旨い【聖書からよもやま話531】

主の御名をあがめます。

皆様いかがおすごしでしょうか。MAROです。
本日もクリプレにお越しいただきありがとうございます。

聖書のランダムに選ばれた章から思い浮かんだよもやま話をしようという【聖書からよもやま話】、今日は 旧約聖書、イザヤ書の66章です。よろしくどうぞ。

イザヤ書 66章4節

実に彼らは自分の道を選び、
そのたましいは忌まわしいものを喜ぶ。

(『聖書 新改訳2017』新日本聖書刊行会)

 就職や進学で親元を離れて一人暮らしを始めると、最初は体に悪いものを食べるようになる方が多いかと思います。「さぁこれから好きなものを好きなように食べられるぞ!」と思うと、多くの人がまず食べたくなるのはジャンクフードだったり大量の肉だったり油だったりするわけです。「体に悪いものに限って旨い」これは世界の真理です。ただもちろん、ずっとそんな生活を続けていたら、太ってしまったり体を壊したりしてしまいます。それをそのまま10年も20年も続けて、おじさんやおばさんと言われる年齢にまでなってしまったら、確実に太ったり体を壊したりします。どこかで食生活を改善しなくてはいけません。そしてそれは早ければ早いほど良いです。

神様は人間に自由意志を与えました。つまり「君がどう生きるかは君が決めていいよ」ということです。すると人間は、悪いことばかりをするようになったと聖書には書いてありますし、その実例は数えきれないほど書いてあります。自由になるということは、悪い選択肢も解放されるということですし、悪い選択肢を与えられるとついそれを選んでしまいたくなるのが人間というものです。好きなものを好きなだけ食べていいよ、と言われてジャンクフードを食べてしまうのと同じです。

僕も先日、「フライドチキンとビールの会」を開催しました。10人ほどの人が集まって、ひたすらフライドチキンを食べ、ビールを飲むという会です。食べ物はフライドチキンだけ、飲み物はビールだけです。参加した誰もがそれが体に良くないことはわかっています。でもだからこそ盛り上がるものです。つまり聖書に書かれている通り「いまわしいものを喜」んでいるわけです。そういうものなんです、人間は。

でも、そんな食生活ばかりをしていてはそのうち、実家の母から「あんた!ちゃんと食べなきゃだめよ」と叱られることになります。叱ってくれる親がいるというのはすこぶるありがたいことです。そこに愛があります。神様が人間を叱るのも同じことです。「自由になったんだからこそ、ちゃんとしなきゃだめだぞ!」と。すこぶるありがたいことです。そこに神様の愛があります。

自由な生活には叱ってくれる人が必要です。叱ってくれる人がいなければ、ついつい生活は「いまわしい」方へと流されていってしまいます。体に悪いものを食べたり、朝寝坊をしたり、夜更かしをしたり、深酒をしたり、部屋の掃除をサボったり・・・すみません、これらは僕が今でもついついやってしまうことです。それでときどき、実家の母や神様に叱られて「やべ。シャンとしなきゃ」と思って生活を立て直すのですが、それでもまたしばらくするとダラダラと良くない方に流れてしまいます。その繰り返しで生きているんです。そして人間は誰しも多かれ少なかれ、そういうものです。

でも「自分には放っておくとついつい悪い方に流れてしまう癖があるのだ」ということを自覚しているのと自覚していないのでは大きな違いがあります。神様は「君たち、そういうところがあるから気をつけるんだぞ」と僕たちに語りかけてくださっているんです。優しく言われているうちになんとかしなければ、そのうち「ばっかもーーーん!」と大目玉を食うことになります。気をつけねば気をつけねば。

・・・今度はピザとビールの会をやろうかと思っています。

それではまた。

主にありて。
MAROでした。

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横坂剛比古(MARO)

横坂剛比古(MARO)

MARO  1979年東京生まれ。慶応義塾大学文学部哲学科、バークリー音楽大学CWP卒。 キリスト教会をはじめ、お寺や神社のサポートも行う宗教法人専門の行政書士。2020年7月よりクリスチャンプレスのディレクターに。  10万人以上のフォロワーがいるツイッターアカウント「上馬キリスト教会(@kamiumach)」の運営を行う「まじめ担当」。 著書に『聖書を読んだら哲学がわかった 〜キリスト教で解きあかす西洋哲学超入門〜』(日本実業出版)、『人生に悩んだから聖書に相談してみた』(KADOKAWA)、『キリスト教って、何なんだ?』(ダイヤモンド社)、『世界一ゆるい聖書入門』、『世界一ゆるい聖書教室』(「ふざけ担当」LEONとの共著、講談社)などがある。新著<a href="https://amzn.to/376F9aC">『ふっと心がラクになる 眠れぬ夜の聖書のことば』(大和書房)</a>2022年3月15日発売。

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