主の御名をあがめます。
皆様いかがおすごしでしょうか。MAROです。
本日もクリプレにお越しいただきありがとうございます。
聖書のランダムに選ばれた章から思い浮かんだよもやま話をしようという【聖書からよもやま話】、今日は 旧約聖書、詩篇の144篇です。よろしくどうぞ。
詩篇 144篇3節
主よ 人とは何ものなのでしょう。
あなたがこれを知っておられるとは。
人の子とはいったい何ものなのでしょう。
あなたがこれを顧みられるとは。
(『聖書 新改訳2017』新日本聖書刊行会)
「人間とは何者か」というのは、古代からずっと考えられ続けてきて、しかも現代においてもまだ決定的な答えがみつからずに考えられ続けている、「古くて新しい問い」の筆頭格の一つです。
進化論をはじめとする科学的見地では、人間とは他の動物と同列の存在であり、動物の一種とされますし、多くの東洋思想でも人間とは自然の一部であるとされます。つまり人間を「特別な存在」とはしません。しかし聖書は明らかに人間を神様にとって「特別な存在」であると宣言しています。他の動物とは違う、特別な意味をもった存在であり、特別に愛されている存在だと、聖書は人間を定義しています。
どうして?と思う方も少なくないと思います。それをむしろ理不尽だと思う方もいらっしゃるかもしれません。特に動物を好きな方にはそう思う方も多いかもしれません。しかしそれは、聖書を信じ、神様に従っていたこの詩人もまた同じでした。理不尽とまでは思っていないまでも、「どうして人間は特別なのですか?」とこの詩人はこの詩で問うています。考えれば考えるほど、人間が他の動物に比べて特別である理由はみつからないんです。
だって人間も他の動物と同じように、ものを食べ、排泄し、睡眠をとり、生殖をし、そしてやがて死にます。死ねば肉体は腐り、土に帰ります。しかしそれでも聖書は「人間は特別だ」と宣言し続けます。
人間自身に、人間が「特別な存在」である理由なんてありません。人間が「特別な存在」であるのは、ただ一方的な神様の恵みによるんです。人間が優れているから特別なわけではありませんし、人間が偉いから、人間が優しいから、人間が強いから、特別なわけでもありません。人間には神様から特別扱いされる理由なんて何もありません。人間が「特別な存在」である理由は、ただひたすらにすべて神様の恵みにのみ、あるんです。
ここを勘違いしてしまうと、「人間は優れているから世界を人間が支配して良いのだ」「人間のために自然を破壊して良いのだ」という思想が生まれてきてしまいます。実際に人類はそのようなりゆうでこの世界を破壊し続けてきましたし、今も破壊し続けています。そしてそれについて世では「キリスト教的世界観が悪い」なんて言われたりもしていますが、それは違います。悪いのは「曲解されたキリスト教的世界観」であって、「キリスト教的世界観」ではありません。
そしてまた同じように、僕たち一人一人も「特別な存在」として神様から愛されていますが、その理由も僕たち自身には何一つないんです。何かができるから、とか正しいから、とかそんな理由は何一つありません。ただ神様の恵みによってのみ、愛されているんです。反対に言えば、僕たちは理由なんて何もなしに、ただ愛されていていいんです。何かができるから愛されているなら、それができなくなれば愛されなくなります。正しいから愛されているなら、正しくなくなれば愛されなくなります。しかし、そこに理由がなにもないなら、愛されなくなる理由もありえません。僕たち人間を神様の愛から引き離すことは、どうやっても無理なんです。
赤ちゃんは何もできませんが親から愛されます。正しくもありませんが愛されます。赤ちゃんが愛される理由はただ「そこにいる」ということだけです。いるだけで自動的に愛されます。(中には虐待してしまう親もいますが。あまりに悲しいことです)親からももちろん、まったくの他人からも愛されます。電車の中に赤ちゃんがいて、それだけで笑顔になった経験を持っている方も多いのではないでしょうか。
「これができなきゃ愛されない」とか「これをしたら愛されない」とか、そんなことは考えなくていいんです。赤ちゃんが親の愛を無条件に信じているように、僕たちは神様の愛を信じ続けていいんです。神様にとって人間は、きっと赤ちゃんのように可愛いんです。赤ちゃんの笑顔に僕たちが癒されるように、神様もまた人間の笑顔に癒やされるのかもしれません。もちろん「ぐへへへへ」という悪い笑顔はダメですよ。ニコニコとした明るい笑顔を増やしたら、それだけ神様も喜ぶかもしれません。
それではまた。
主にありて。
MAROでした。
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