東京神学大学(東神大、東京都三鷹市、大住雄一学長)の卒業式が3月13日に行われた。卒業するのは17人(女性8人、男性9人)。しかし、13人はそのまま大学院に進学し、牧師などに就職する者は4人だけ。大学院前期課程修了者は12人(女性7人、男性5人)で、全員が就職。後期課程修了者はいなかった。
ちなみに、今年の入学者数はまだ発表されていないが、2017年度の入学者は学部生24人(女性11人、男性13人)。といっても、すでに大学などに行った者は3年に編入学するので、1年生は3人だけで、あと21人は3年生のクラスに入る。2年生も4人、3年生は新入生の21人が加わって24人、4年生は25人、学部生総数は56人だ(女性20人、男性36人)。
大学院前期課程の新入生は18人(女性8人、男性10人)、2年生は25人で計43人。後期課程新入生は1人で、2年3人、3年7人の計11人で、東神大の在籍学生数は110人ということになる。
東神大は、伝道者(教会に仕える牧師やキリスト教学校で働く教師)養成を目的とする日本基督教団立の大学で、日本で唯一の神学専門の単科大学。11人の教授と2人の准教授、1人の助教、多くの非常勤講師によって講義が行われている。学生により運営されている自治寮も備わっている。入学時には100万円以上かかるが、年間の授業料は54万円。
1941年、30を超える教派が日本基督教団として合同したが、それに合わせて43年、さまざまな教派の神学校が統合されて、教団立の日本東部神学校、日本西部神学校、日本女子神学校(47年閉校)が生まれ、44年に前2者が合併して日本基督教神学専門学校と改称した。49年、これらを母体とする新制大学として東京神学大学が誕生した。
日本基督教団立の神学校としては、東京神学大学1校だけだが、教派的にはどちらかというと改革長老派系で、神学的には保守的。それに対して、教団認可神学校の同志社大学神学部は組合系で、自由主義的。同じく関西学院大学神学部は、学校自体はメソジストだが、神学部は自由主義的。東と西でそんな傾向の違いがある。あとの認可神学校では、東京聖書学校はホーリネスの流れにあり、日本聖書神学校は夜間だけで、オーソドックス。農村神学校は社会派系で自由主義的。