新型コロナ・ウイルスの感染者が25日までに35人に上った北海道(東京都の32人を超え最多)で、カトリック札幌司教区教区長である勝谷太治(かつや・たいじ)司教は25日、新型コロナ・ウイルス感染症に伴う公開ミサの中止を決定したことを知らせた。
「司祭、修道者、信徒の皆さま」に宛てた文書は以下のとおり。
札幌教区の皆様に新型コロナ肺炎感染拡大に対する札幌教区の取り組みについてお知らせいたします。皆様ご存知のように新型コロナ・ウイルス感染に対する対策が新局面を迎え、政府の専門家会議でも今後の1、2週間の対策をどう講じるかによって、その後の感染者数の増加のスピードを抑えるのに大きく影響する分水嶺の時期であると判断されています。北海道は東京に次ぎ感染者数が多く広範囲に及んでいます。従いまして、札幌教区として、これから2週間、感染者拡大のスピードを抑えることに協力するために、道内専門家の意見を聞いた上で、次の通り対策を講じます。
①2月27日(木)から3月14日(土)まで、公開のミサ・集会祭儀や集まりを行わないこととします。特に3月1日と3月8日の主日のミサに関して、信徒として守るべき日曜日と守るべき祝日にミサ聖祭に預かる義務を免除します。ただし、各自において、その日の朗読箇所を読み、祈りをささげるようにして下さい。
②小規模な参加者で行うミサについても、公開ミサであり、突然の外部の方の参加の可能性のある場合は、人数の如何(いかん)にかかわらず実施しないでください(専門家によると、北海道の地方における感染は、人数の多さによらないと考えられています)。やむを得ず実施する場合も、先に出した指針を徹底してください。また、司祭が感染すると、最大の感染拡大者となるので、司祭自身が感染者とならないよう注意を払ってください。特に聖変化や聖体拝領の時の飛沫(ひまつ)感染、接触感染予防には細心の注意をするようにしてください。
③結婚式や葬儀は、十分な感染対策を取ったうえで行ってください。
④部外者の参加がない小規模の修道院、外部の方との接触がない観想会等の修道院での聖務日課やミサ・集会祭儀等は、この限りではないこととします。
ミサの中止決定は、教区始まって以来のことであり、私たち信仰者にとって苦渋の選択でもあります。それゆえに事態の深刻さを認識し、この危機を乗り越えるための皆さんの理解と協力をお願いいたします。そして感染した方々の回復と感染の終息のため、わたしたちの母である聖母マリアの取り次ぎのもと、父である神に祈りましょう。
(英文)To the Catholic Faithful living or visiting in Hokkaido.
I hope and pray you are enjoying good health.
As you are aware the spread of the Corona Virus has begun to disrupt our lives even here in Hokkaido. Wishing to err on the side of caution, in conversation with my consultors I have decided to ask the parishes in Hokkaido Diocese to refrain from having liturgical services for the next two weeks, February 27 (Thursday) to March 14 (Saturday). I would also ask that even Masses with few participants be included in this directive.
This is probably the first time that most if not all of us have had to experience something like this. Let us continue to pray for those who have become ill with this virus, and ask Our Blessed Mother to intercede for all of us during this time.
If you have any questions or would like more clarification please do not hesitate to call your parish or your pastor.
Asking God’s Blessings on you and your families, especially at this time.Bernard Taiji Katsuya
Bishop of Sapporo Diocese
それに伴い、たとえば札幌司教区にあるカトリック北26条教会のホームページでも「今週のお知らせ」として、「札幌教区長勝谷司教様からの指示により、2月27日から3月14日までのミサ、その他の集会はすべて中止となります。理由:新型コロナウイルス感染拡大防止への対応措置として」とさっそく対応が始まっている。