震災から10年、東日本大震災国際神学シンポジウム青年の部がオンラインで開催 

東日本大震災国際神学シンポジウム青年の部が2月6日、ZOOMによるオンラインで開催された。震災から10年目となる今年のテーマは「チャーチ・オブ・クライスト Ver. 2020」。新型コロナウィルス感染拡大により新しい時代に向かう今、若いクリスチャンら約90人が集まり、信仰を分かち合い、これからどのように歩むべきか共に考えた。

同シンポジウムは、東日本大震災発生直後に、米国のフラー神学校から日本の教会ために何かできないかという連絡を受け、聖学院大学、東京基督教大学、お茶の水クリスチャンセンター(OCC)が母体となって始められた。青年の部は、被災地でボランティア活動をする中で、教会同士のつながりがなく、お互い助け合えないという苦い経験を経て、教団教派を超えて共に祈り合っていきたいという思いから、福音派のKGK(キリスト者学生会)、主流派のSCF(学生キリスト教友愛会)、ACF(青山学院大学キリスト教学生会)の3団体が中心となり立ち上げ、今回で7回目となる。

例年は、OCCを会場にして80人くらいが集まり、祈り合う時間を持っていたが、今年はコロナ禍の影響で会場に集まることができなくなってしまった。そんな中、青年たちが主体となってオンラインでの開催を決めた。

開会の祈り、賛美に続き、アウトブレイクでゲームを行った後、コロナ禍の中で過ごした1年をとおして、自分たちの信仰にどのよう気づきがあったかなどをスキットにして紹介。スキットでは、オンライン礼拝に集中できなかったり、自粛期間中に聖書をなかなか開けなかったり、友人との間に溝を感じたりなど、コロナ禍をとおして感じた信仰面の辛さを参加者と共有した。

ゲストスピーカーとして招かれた玉川聖学院学院長の安藤理恵子さんは、若いクリスチャンの苦い思いに向き合いつつ、使徒ヨハネが歩んだ困難な時代と、コロナ禍という抑圧された現状を重ね、3つの事柄について問題提起した。

この日安藤さんが引用したのは次の聖書の箇所。

1初めからあったもの、私たちが聞いたもの、自分の目で見たもの、じっと見つめ、自分の手でさわったもの、すなわち、いのちのことばについて。2このいのちが現われました。御父と共にあり、私たちに現れたこの永遠のいのちを、私たち見たので証しして、あなた方に伝えます。3私たちが見たこと、聞いたことを、あなたがたにも伝えます。あなたがたも私たちと交わりを持つようになるためです。私たちの交わりとは、御父または御子イエス・キリストとの交わりです。4これらのことを書き送るのは、私たちの喜びが満ちあふれるためです。(ヨハネの手紙第一1:1〜4、新改訳2017)

安藤理恵子さん

問題提起の1つ目は、「神との交わりは明るいか」ということ。どんな小さな妬みもそれは罪であり、「このくらいのことなら」とは思わずすぐに捨て去らなければ、神との交わりを暗くしてしまう。また、イエス・キリストに謝ったのに、いつまでも罪悪感に苦しみ続けるのも神との交わりを暗くすることも話し、「罪を感性で見るのではなく、イエス・キリストが赦(ゆる)しているという御言葉を基準に見てもらいたい」と力を込めた。

2つ目にあげたのは、「キリストこそが世界への回答」ということで、旧約聖書に登場するダニエルを取り上げ、社会の枠組みを変えることはできなくても、クリスチャンは「祈り」で人が変われることに貢献できるという。「神様は、祈りをとおして『光の交わり』をこの地上で必ず見せてくださり、その体験をし続けていくという残りの人生を、私たちには与えられている」と語った。

3つ目は、「私たちの愛は、神の愛に倣っているか」。神の愛が、人間の想像をはるかに超えて、深く・広く・高く・長いものであることを伝え、「暗さを知らないと、光のすごさがわからない」と話した。そのうえで、自分が置かれている場所で経験する辛いこと、痛いことは、それを回復させる神様の愛を知るための入り口だと述べ、最後に次のように語りかけた。

「深い闇は、自分たちの中にあります。だから、私たちが正直に自分に向き合えば、神の愛がどんなに眩(まぶ)しいものなのか、私たちの暗さの中から見つけることができと思います。聖書を読んで、祈りをとおして、つまずいているにしても教会の交わりに留まることによって。そしてそれを探し始めるは、このスタート地点だからダメということはありません。

どんなにレベルの低い自分に気づいても、信仰なんかないのではないかと思えるほど情けない自分であっても、キリストの十字架の贖(あがな)いの上に自分をのせさせすれば、私たちの貧しさは、神の愛、神の光、それを知ることにちゃんと繋がります。そして、そういうことを経験した人だけが、たとえ他からどう見えようとも、ヨハネがそうだったように、神とのリアルな交わりの中で生き続けることができるのではないかと思うのです。」

安藤さんの講演の後、参加者は3〜4人のグループとなりディスカションの時間を持った。現役の大学生と社会人のグループでは、「神様の前にできないことは、無理なことをさらけ出して、聖書を基準にした生活を送る」「愚痴る前に祈る。愚痴ったとしても祈る」「近い人のために一層祈る」「神様の前で正直になって、立ち返り続ける」「神様が働いてくださることに望みを抱き続けて、近い人のために祈る」「ちゃんと神に向かい空いた」などの思いが語られた。

最後には、グループごとに話し合われたことをホワイトボードに書き出し、報告し合った。その中で目立った言葉は、祈ること、自分を神様にさらけだすこと。また、身近な人の救いのために祈ることや、隣人を自分のことのように愛することができるようになど他の人を気にかける言葉も目立ち、イエス・キリストの愛に従う若いクリスチャンたちの真摯な思いを強く感じた。

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