カトリック京都教区、聖週間から復活節第二主日まで公開ミサを休止

 

カトリック京都教区(教区長:大塚喜直司教)は26日、「新型コロナ・ウイルス感染症についてミサ等の休止の措置(その3)」という文書を発表した。4月5日から19日まで、引き続きすべてのミサと聖週間の典礼などを行わないという。

カトリック河原町教会(写真:seikokutaisenbubu)

京都教区の管区地域は京都府、滋賀県、奈良県、三重県の1府3県。新型コロナ・ウイルスの感染者が確認されているのは、京都府で34人、奈良県と三重県でそれぞれ9人、滋賀県で6人だ。

京都教区は2月28日、「3月2日(月)から3月20日(金)まで、すべてのミサ(集会祭儀)、集会、講座など、不特定多数の人々が集まる集会を行わないこととします」と発表し、続けて3月16日付で、「3月21日(土)から4月3日(金)まで引き続き、すべてのミサ(集会祭儀)、集会、講座など、不特定多数の人々が集まる集会を行わないこととします」と延長を通知していたが、今回さらなる延長を決めたことになる。

「枝の主日」である4月5日(日)からは聖週間が始まり、特に9日(木)の「主の晩さんの夕ベのミサ」、10日(金)の「主の受難」、11日(土)の「復活の聖なる徹夜祭」という「聖なる3日間」があり、12日(日)は「復活祭」(イースター)という、1年で最も多く人々が教会に集う時だ。その聖週間・復活祭の典礼は、ブロック担当司祭が会衆なしで行うという。そして、復活祭に予定されていた洗礼志願者の洗礼は延期となる。

26日付の「新型コロナ・ウイルス感染症についてミサ等の休止の措置(その3)」の全文は以下のとおり。

新型コロナ・ウイルス感染症対策専門家会議、および日本政府の3月20日の発表を受け、さらにカトリック医師会の意見を聞いたうえで、さらなるコロナ・ウイルス感染症の感染拡大を避けるために、4月5(土)から、4月19日までの対応をお知らせいたします。

1 4月5日(日)主の受難の主日から、4月19日(日)復活節第二主日まで、引き続き、すべてのミサ(集会祭儀)・聖週間の典礼、集会、講座など、不特定多数の人々が集まる集会を行わないこととします。聖週間・復活祭の典礼は、ブロック担当司祭が会衆なしで行います。皆さんは、その典礼に心を合わせて祈るようにしてください。各自で、その日の朗読箇所などを読み、神のみことばを味わい、主の過越しの神秘を黙想するようにお勧めいたします。東京司教区のライブ配信で祭儀を見ることもできます。https://tokyo.catholic.jp/

2 復活祭に予定していた洗礼志願者の洗礼は、洗礼(入信の秘跡)の教会共同体への加入の意義の観点から、延期してください。やむを得ず洗礼を行う場合は、担当司祭と相談して、少人数で洗礼式のみを行うようにしてください。

3 結婚式、葬儀などは、担当司祭・関係者と充分な感染防止対策について相談の上、小規模で行うことができます。①常時換気を行い、②会衆の間隔が2メートル取れ、③飛沫感染を防ぐため近距離での歌唱、会話をしないことに注意し、ミサ形式で行うことは避けてください。

4 4月20日(月)以降については、4月の感染者の発生の状況を見て、お知らせします。

教会共同体として、一年で最も大切な聖週間・復活祭を祝うことができません。皆様にはこの困難な状況を、感染が拡大して外出もできない苦境にある人々と連帯する時としてください。どのような状況にあっても、すでに復活してわたしたちとともにおられる主イエスへの信仰を新たにし、一日も早くこの感染症が収まり、世界に平穏な日々が与えられるようにともに祈りましょう。

雑賀 信行

雑賀 信行

カトリック八王子教会(東京都八王子市)会員。日本同盟基督教団・西大寺キリスト教会(岡山市)で受洗。1965年、兵庫県生まれ。関西学院大学社会学部卒業。90年代、いのちのことば社で「いのちのことば」「百万人の福音」の編集責任者を務め、新教出版社を経て、雜賀編集工房として独立。

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