帯広聖公会の旧双葉幼稚園園舎 保存活用に向けて卒園生らがNPOを設立

 

日本聖公会北海道教区(本部・札幌市)が所有する国の重要文化財、旧双葉幼稚園(北海道帯広市)の園舎が保存・活用されることになった。卒園生らが1月22日、NPO法人「双葉の露(つゆ)」の設立総会を開き、約20人が参加した。

旧双葉幼稚園園舎(写真:NPO法人「双葉の露」提供)

同園舎は、およそ100年にわたって「ポプラと赤い丸屋根の幼稚園」として市民に親しまれてきた。13年に100回目の卒園式を迎えたあと閉園したが、その後も旧職員など関係者らで結成した「栴檀(せんだん)の会」が維持管理を手伝ってきた。

2017年、十勝管内の建造物では初めて国の重要文化財に。しかし、維持・管理の負担が大きいため、安定的な運営を求める声が上がり、「栴檀の会」や卒園生らを中心にして地元市民らによるNPO法人設立に至った。

正面玄関(同)

双葉幼稚園は、帯広で初めての幼稚園。開拓間もない1895年、帯広聖公会を創立した伝道師の大井浅吉が初代園長だ。翌年、日曜学校が始まり、それが双葉幼稚園の前身となった。1911年、帯広聖公会附属双葉幼稚園として教会内に開園。その後、手狭になったことから、22年に場所を移転して現在の園舎が建てられた。

中央のドーム屋根の下に高い吹き抜けの八角形をした遊戯室があり、そこを中心に四方に保育室を配した独創的な木造の洋風建築は、2代目園長の臼田梅(大井浅吉の妻・鈴の妹)による考案。このように球形や四角形、三角形などの基本図形でまとめられた赤と白の園舎は、ドイツの教育学者フレーベルが考えたシンプルな玩具「恩物」から着想を得たという。

中央の遊戯室(同)

NPO法人「双葉の露」によると、今後、園舎の一般公開やイベント開催のほか、施設の耐震改修にも取り組んでいく考えだ。「帯広の財産として、市民みんなで守っていける団体にしていきたい」と話す。

現在、会員を募集している。応募連絡先は、川村善規さん(電話:080・2864・0635、メール:officek-k@f1.octv.ne.jp)まで。

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