大学教授らでつくる「憲法9条をノーベル平和賞に推す神戸の会(略称:推す会)」は2月26日、全国135人の有資格者(大学教授、平和研究所、国会議員)が連名でノルウェーのノーベル賞委員会に戦争放棄を定める憲法9条の推薦状を送ったことを発表した。神戸市内で記者会見を行った。
推薦状は、2014年から提出を続け、今回で9回目となる。その度にノーベル賞委員会から受理通知を受けているという。受賞対象は各地で憲法擁護に取り組む「九条の会」で、推薦文には、「憲法9条が世界の戦争、紛争、そして暴力を解決する突破口となることを確信します」と記し、ノルウエーの首都・オスロに発送した。
「推す会」設立発起人で、神戸国際キリスト教会牧師の岩村義雄(いわむら・よしお)さんは、「日本も敵基地攻撃など隣国の脅威を煽りながら,軍事国家への階段を登っている傾向を憂慮している。人類の叡知である宝,憲法9条の改正をしない決意である」と語った。また、常任委員のひとりである夙川学院院長の樋口進(ひぐち・すすむ)さんは、ロシアのウクライナ侵攻に触れ、日本がもつ憲法9条の価値がいかに戦争への歯止めになるかを強調した。
さらに、岩村さんは、ウクライナ正教会(モスクワ総主教庁系)の首座主教であるキエフ府主教オヌフリイが発信した声明を紹介した。
「ウクライナの主権と尊貴を擁護し,また,ロシア大統領に兄弟戦争を直ちに停止するよう訴えます。ウクライナとロシアの人々はドニエプル川の洗礼から生まれました。この戦争は自分の兄弟を羨んで殺したカインの罪の繰り返しです。そのような戦争は,神にも人間にも義とされません。相互対話と相互理解によって地上の問題を解決することを教える良識を求めます。神が私たちの罪を赦し,神の平和が私たちの地球と全世界に君臨することを心から願います」
続いて、自身が理事長を務める神戸国際支縁機構において、ロシア国家にプーチン大統領に対する抗議文を送ると同時に、ウクライナ正教会経由で、義援金を送金する旨を伝えた。国内外で人道支援活動を行っている同機構では、特に孤児、夫をなくした独身女性,高齢の独居者たちの支援に力を注いでいる。今回もウクライナ戦時下の子どもたちをはじめ、弱い立場にある人たちに義援金を届けたいと訴えている。
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