Q.教会で挙げる結婚式や葬儀の謝礼に相場はあるのですか?(30代・男性)
生涯の伴侶との結び合い、新しい2人の生活が始まる結婚式と、たった一度の人生が終わり、関わった方々との地上のお別れとなる葬儀は、私たちの人生の中で、聖なる方に心を向ける大切な時です。神にお仕えする牧師にとっては、その会場費や牧師への謝礼を、聖なる方への献金として受け取ることは、自然なことです。神への感謝の表れである「献金」ならば、相場というものはありません。謝礼は、文字通り感謝の礼(心)を表すことでしょう。貧しいやもめのレプタ2枚(現在なら300円ほど)をイエスは、「誰よりもたくさん」献げたと言われたのですから(マルコによる福音書12章43節)。
ただ、教会員も、そうでない方もどのぐらい感謝を表したら良いか皆目見当がつかないと困ることでしょう。
会場費としての目安を提示されている教会もありますが、会場の立地条件、広さなどにより、提示される額はまちまちです。大小いくつかの教会のガイドラインを見ると、かなりの幅があることが分かりました。
その他、これらの幅を超える額を提示する教会、会場貸し出しや、葬儀やウェディングのプロデュ-スをしている教会もあります。しかし実際には、家族の事情や経済的理由などから、上記の目安によらないこともあります。忘れられない2人だけの結婚式がありました。離婚後、教会を訪ねてこられた一人の女性が、やがて変えられ、復縁に導かれたのです。さまざまな事情を考え、彼らからは献金も謝礼も、一切いただきませんでした。神の前に誓う2人の姿に、ただただ神のすばらしさを崇めた時でした。
にしおか・まりこ 東京聖書学院、タルボット神学校(結婚・家族ミニストリーの修士)卒業。日本ホーリネス教団川越のぞみ教会で夫と共に牧会。結婚カウンセリング 「プリペアー/エンリッチ」の日本推進委員。ファミリー・フォーラム・ジャ パン評議員、臨床牧会研究会・結婚カウンセリング部門担当委員、3人娘の母。