11月8日「あなたがたは、決して信じない」

あなたがたは、 しるしや不思議な業を見なければ、決して信じない。 (ヨハネによる福音書 4章48節)

一人の役人が主イエスのもとに来て、死にかかっている息子を助けてほしいと願った 。その時、主イエスは今日の聖句を語った 。主は奇跡を「見て」信じる信仰を良しとしない 。

ともすれば、私たちは困窮している事について神の助けを求めるが、神を求めようとしない 。病気の癒(いや)しも助けも神から来るが、大事なことは神の言葉に耳を傾けることである。願うだけで、神の言葉を聞かない人は、病気が癒されても、困窮から救われても、神を忘れる。もし子どもが何かを求める時だけ親に話しかけて、親のことは考えず、親の言葉を聞かないならば、悲しい親子関係と言えよう。神との関係も同じである。大切なのは神の言葉を聞くことである。神は今も、聖霊により、 聖書を通して語っておられる。

体は食べ物によって、精神は真、善、美によって力を得るように、人間の霊性は神の言葉によって満たされる。社会の問題は経済的な飢えよりも、 霊的な飢えである。霊的な飢えを自覚せず、神の言葉を聞かないならば、人間の霊は空しくなり、 滅んでゆく。

この役人はわが子のことで苦しみ、そのことが主イエスのところに行き、その言葉を聞くきっかけとなった。彼は主の奇跡を見ないで、 自分に語られた主の言葉を信じて、家に帰った。信じて、 主イエスの言われる通りに行動したのである。み言葉を聞いて従うことは厳しいこともあるが、 信じて行う者は神の恵みを味わい知る。キリスト者は、 日々、 霊の糧である主の言葉に養われて、神に結ばれて生きる幸いを知る。

内藤淳一郎

内藤淳一郎

西南学院大学神学部卒業後、日本バプテスト連盟の教会で牧会、鹿児島大学哲学科のカトリックの神学の学びから、鹿児島ラ・サール高校でも教える。日本バプテスト連盟宣教室主事、日本バプテスト連盟常務理事を8年間務める。

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