全世界に行って、すべての造られたものに福音を宣べ伝えなさい。信じてバプテスマを受ける者は救われるが、信じない者は滅びの宣告を受ける。(マルコによる福音書16章15〜16節)
十字架で死んで、死から甦(よみがえ)らされた主イエスは私たちの罪の贖(あがな)い主である。主は私たちを、創造者であり、天の父である神と結びつけてくださった。この救いのおとずれが福音である。この福音を信じてバプテスマを受け、神と結ぼれて生きる者は救われる。死に向かって生きていた人生が、死の彼方にある命に向かう人生に変えられる。死に向かう空しい人生から、神に愛され、神の御心(みこころ)に従う意味ある人生に変えられる。救いの恵みはすべての人に及ぶが、福音を信じない者にはその恵みが生きて働かない。
しかし、主イエス・キリストによって神と結ばれ、神の支配の中に生きる者には、恵みの「しるし」が伴う。神と結ばれた者は「蛇をつかむ」、すなわち、人間を神から引き離し、罪を犯すように誘う悪しき霊の力に勝利する。主を信じる者は「新しい言葉を語る」。たとえ苦難にあっても、また、死の蔭(かげ)の谷を行く時も、神信頼の言葉を語る。信仰の兄弟姉妹たちのうちに、主イエスが生きておられる「しるし」を見る。
主を愛し、主に仕える姿に、祈りと愛に生きる姿に、病気を患っても病気に捉われない姿に、主が生きておられる「しるし」を見る。主イエスは今、見えない聖霊として臨在される。そして、弟子たちを召し、弟子たちと共に働き、弟子たちが語る言葉が真実であることをお示しになる。弟子たちが語る福音を聞いて、真実であると信じる人々が起こされるのは、聖霊の主の働きである。