今日は信じられないことを信じる記念日

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◆3月25日 受胎告知の祝日

今日はイエスの母マリアが、天使ガブリエルによって受胎告知を受けた日・・・というと正確ではなく、受胎告知を受けたことを記念する日です。カトリック教会では3月25日ですが、正教会では4月7日です。いずれにせよ、受胎告知の正確な日付は聖書にも記載されていませんし、わかりません。が、伝統的にこの日をその祝日として覚えます。「イエス様が生まれた日」とされるクリスマスも正確には「イエス様が生まれたことを記念する日」であって、イエス様が生まれた日付はわかっていませんから、これも同様のことです。
聖書において最も有名なシーンの一つであり、また最も絵画のモチーフになったシーンの一つでもあります。そのくらいクリスチャンにとっては大切な出来事でありますが、一方でノンクリスチャンの方にとっては「イエスの復活」と並んでこの「処女懐胎」は「これがなければ信じやすいんだけどなー」と思ってしまう箇所でもあります。

しかしこれはマリア本人にとっても信じがたいことだったに違いありません。しかしマリアは素直にそれを受け入れました。その姿勢が「信仰のお手本」とされ、現代まで幅広い尊敬を集めています。誰にとっても「信じられることを信じる」のは簡単なことです。「疑う」のもさして難しいことではありません。しかし「信じがたいことを信じる」というのは難しいものです。
「耐え難きを耐えるのが忍耐」とよく言われますが「信じ難きを信じるのが信仰」ということなのかもしれません。

それではまた明日。

 

 

横坂剛比古(MARO)

横坂剛比古(MARO)

MARO  1979年東京生まれ。慶応義塾大学文学部哲学科、バークリー音楽大学CWP卒。 キリスト教会をはじめ、お寺や神社のサポートも行う宗教法人専門の行政書士。2020年7月よりクリスチャンプレスのディレクターに。  10万人以上のフォロワーがいるツイッターアカウント「上馬キリスト教会(@kamiumach)」の運営を行う「まじめ担当」。 著書に『聖書を読んだら哲学がわかった 〜キリスト教で解きあかす西洋哲学超入門〜』(日本実業出版)、『人生に悩んだから聖書に相談してみた』(KADOKAWA)、『キリスト教って、何なんだ?』(ダイヤモンド社)、『世界一ゆるい聖書入門』、『世界一ゆるい聖書教室』(「ふざけ担当」LEONとの共著、講談社)などがある。新著<a href="https://amzn.to/376F9aC">『ふっと心がラクになる 眠れぬ夜の聖書のことば』(大和書房)</a>2022年3月15日発売。

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