炎の絶縁宣言!! 〜教会からの手紙を焼いたルター〜

おはようございます。
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◆1520年12月10日 ルターが警告文書を焼いた日

プロテスタント教会の生みの親、マルティン・ルターは1517年に、当時のカトリック教会へ有名な「95カ条の論題」を送りました。これに対してローマ教皇レオ10世は「自説を撤回しないと教会から破門するよ」と、警告文書を送りました。が、ルターはその警告文書を焼き捨ててしまいました。ここでカトリック教会とルターの対立は決定的なものとなりました。

現在のカトリックとプロテスタントの関係はずいぶん変わりまして、少なくとも大筋では協力体制というか対話姿勢ができていますけれど、この当時は手紙を焼き捨てるまでの冷め切った、というかむしろ炎上メラメラの状態だったんですね。

洋の東西を問わず、古来から「手紙を破棄する」とか「使者を殺す・送り返す」というのは、相手に対する最大の侮辱、というか、「どんなに激しく敵対していてもやってはいけない最低限のルールを破る行為」とみなされました。手紙や使者を無視すれば、もはや和解も降伏もできなくなるからです。

今だって、誰かに着信拒否をしたら、その人とは二度と和解も交渉もしないという意思表示ですものね。連絡を断つというのはそういうことなんです。

激しすぎます、ルターさん。ドラマチックです、ルターさん。
それではまた明日。

横坂剛比古(MARO)

横坂剛比古(MARO)

MARO  1979年東京生まれ。慶応義塾大学文学部哲学科、バークリー音楽大学CWP卒。 キリスト教会をはじめ、お寺や神社のサポートも行う宗教法人専門の行政書士。2020年7月よりクリスチャンプレスのディレクターに。  10万人以上のフォロワーがいるツイッターアカウント「上馬キリスト教会(@kamiumach)」の運営を行う「まじめ担当」。 著書に『聖書を読んだら哲学がわかった 〜キリスト教で解きあかす西洋哲学超入門〜』(日本実業出版)、『人生に悩んだから聖書に相談してみた』(KADOKAWA)、『キリスト教って、何なんだ?』(ダイヤモンド社)、『世界一ゆるい聖書入門』、『世界一ゆるい聖書教室』(「ふざけ担当」LEONとの共著、講談社)などがある。新著<a href="https://amzn.to/376F9aC">『ふっと心がラクになる 眠れぬ夜の聖書のことば』(大和書房)</a>2022年3月15日発売。

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