今日4月21日は北城恪太郎(きたしろ・かくたろう)さんの誕生日です。
1993年から日本アイ・ビー・エムの社長、99年からアイ・ビー・エム・アジア・パシフィック・プレジデント兼日本アイ・ビー・エム会長、2012年から相談役を務め、17年より名誉相談役。ほかにも、経済同友会の代表幹事や国際基督教大学の理事長なども兼務してきました。
1944年、茨城県に生まれ、67年に慶應義塾大学を卒業して、日本アイ・ビー・エムに入社し、またその年には教会で洗礼も受けました。日本ナザレン教団・目黒教会会員です。
高校時代、日曜学校を英語で行っている教会があると聞き、そこに通い始めました。中学を卒業するとき、尊敬する担任の先生から「英語の成績がよくない」と指摘されたことがきっかけで一念発起した私は、高校に入ってから英語を必死に勉強しました。そして授業以外の学習手段として、教会通いを始めたのです。
もともと信仰のためではありませんでしたが、そこで聖書の話を聞くうち、2000年もの間、人々に受け継がれてきたキリスト教の中に何があるのか、ということに関心を持ちました。
その後、大学を卒業し、社会人としての人生を歩みはじめたとき、友人の誘いで再び教会に通い始めました。そこで信仰の話を聞きながら、一度しかない人生を自分の考えだけで生きることもできるが、変わることのないものに支えられて歩んでゆくべきではないかと考えました。自分を背後から見守ってくださる方が存在するということを感じていましたから、それなら私は神様に従って生きようと決めたのです。就職した年のクリスマスイブに洗礼を受け、同じ日に洗礼を受けた女性が後に妻となりました。(「PRESIDENT」2011年12月5日号)
経済雑誌のインタビューにもかかわらず、経営者としての歩みを常に聖書の言葉から語っていることも印象的です。たとえば、仕事で失敗した時に励ましてくれたのは次の聖句だといいます。
神を愛する者たち、つまり、ご計画に従って召された者のためには、万事が共に働いて益となるということを、私たちは知っています。(ローマ8:28)
この聖句を読んで、「自分に与えられた賜物(たまもの)で全力を尽くせばいい。結果はどうあろうと神様によって与えられた道なのだと考え、常に心に平安を持ちながら働くことができました」と語っています。