主の御名をあがめます。
皆様いかがおすごしでしょうか。MAROです。
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聖書のランダムに選ばれた章から思い浮かんだよもやま話をしようという【聖書からよもやま話】、今日は旧約聖書、出エジプト記の39章です。よろしくどうぞ。
出エジプト記 39章1節
彼らは、青、紫、緋色の撚り糸で、聖所で務めを行うための式服を作った。
(『聖書 新改訳2017』新日本聖書刊行会)
この出エジプト記をはじめ、旧約聖書にはあちこちに「色」についての神様からの指示が記されています。現代の僕たちはこれをつい何となく読み飛ばしてしまうのですけれど、たとえば今日引用した出エジプト記が記録しているのは紀元前1300年頃のことです。ということは、当時から既に染色技術が発達していたということですし、特にここに登場する「青」「紫」「緋色」というのは、当時の最高級の染料でした。神様は単に紫や青や緋色が好きだったのではなく、「最高級のものを作れよ」と命じていたということです。
この緋色は「トハアト・シャニ」と呼ばれ、オークの木に寄生するケルメスというカイガラムシの一種から採れた染料だったそうです。現在でも食用の赤色に用いられるコチニールという染料はカイガラムシの一種から採れるそうですから、何だかモーセの時代と現代の共通点を見つけたようで、少し嬉しくなります。ただ、当時のイスラエルで用いられたケルメスと比べて、現代のコチニールは10倍も染色効率が良いようで、そんなわけで現代ではケルメスはほぼなくなっているそうです。
青や紫も巻貝の一種から採れたそうで、こちらも緋色に負けず劣らずの高級染料でした。特に紫は「アルガマーン」と呼ばれ、わずか1gの染料を得るために10000〜12000匹の巻き貝が必要とされました。ですから後世のローマ文化圏などではこの色で染められた絹は同じ重さと金と同等かそれ以上の価値があるとされたのだそうです。そんなわけで紫は皇帝しか身につけることのできない色になったんです。
一方、日本でも紫は高貴な色とされています。飛鳥時代の冠位十二階でも紫は最上級の役人が身につける色とされていましたよね。これも西洋と同じように、この色の染料が非常に貴重であるからなのですが、しかし日本や中国で紫を出すために用いる原料は巻貝ではなく、ムラサキという植物の根っこでした。この植物は育てるのも難しく、野生で見つけることも難しく、その上そこから染料を抽出するのにも最高峰の職人技が必要であり、さらにその上、一反の布を美しく染めるには10kg以上の染料を必要とするものでした。そんなわけでこちらも、一般庶民が身につけてはならない「禁色(きんじき)」とされました。
洋の東西で、同じ色が最高級の色とされるのも面白いですが、その理由になる原料がまったく異なるのも面白いことです。ただもちろん、同じ「紫」とはいえ、原料が異なるので色味はずいぶんと違うようで、東洋の「紫」は日本人の僕たちがそれと聞いて思い浮かぶようなやや青みの強いものですが、西洋の「紫」は日本人の感覚で言えばワインレッドやマゼンタに近いような赤みの強いものだそうです。
・・・と、今日はちょっと趣向を変えて、ほぼ完全に雑学回になりました。でもこういうのも楽しいですよね。ちなみに僕はいくらか前にももクロにハマったのですが、中でも紫推しでした。でも実は色弱なので紫はあんまりよく見えていませんから、紫と聞くまでは自分は「青推し」だと思っていました。
それではまた次回。
主にありて。
MAROでした。
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