日本バプテスト連盟(吉田真司理事長)が独自に発行する教案誌『聖書教育』1月号で、松本敏之著『マタイによる福音書を読もう1 一歩を踏み出す』(日本キリスト教団出版局)からの無断転載があったことを受けて、同誌発行人の中田義直氏(常務理事)、編集人の高橋秀二郎氏、宣教室長の坂元幸子氏は1月14日、連名による「お詫び」を公表した。
それによると発行人らは、出典を明記しない形で複数箇所にわたる転載があったことを確認し、著者である松本敏之氏、出版元である日本キリスト教団出版局へのお詫びを表明。同誌1月号の販売を停止し、絶版とする対応について明らかにし、「日ごろより著作権に関して細心の注意を払うことを徹底し、『聖書教育』の執筆にあたっては引用等についての留意事項を含む『原稿執筆上の注意事項』を執筆者に配付して強く注意喚起を行ってきました。しかしながらその徹底が不十分であり、このような多数の無断転載という事態が生じましたことは慚愧に堪えません」としている。
「お詫び」の全文は以下の通り。
『聖書教育』1月号に関する重要なお知らせとお詫び
諸教会・伝道所、並びに購読者の皆さま
主のみ名を賛美いたします。日ごろから『聖書教育』を全国の諸教会・伝道所、また関係機関において購読いただき、用いていただいておりますことを心から感謝いたします。
さて、このたび、『聖書教育』2025年1月号p3に掲載されている「1月5日 聖書の学び:私たちにふさわしいこと」について、文中の複数の箇所に他の著作物からの無断転載があるとのご指摘をいただきました。これを受け、確認いたしましたところ松本敏之著『マタイによる福音書を読もう1 一歩を踏み出す』(日本キリスト教団出版局)から転載された箇所が複数あり、引用、また出典であることが明記されておらず、無断転載であることを1月10日付けで確認いたしました。
更にその後精査した結果、「1月12日 聖書の学び:人間をとる漁師」(p5)、「1月19日 聖書の学び:悪人にも善人にも」(p7)の一部、並びに「1月26日聖書の学び:私たちの祈り」(p9)には全文の多くの割合となる複数箇所での無断転載の事実があったことが判明しました。
このような事態が生じましたことにつき、『マタイによる福音書を読もう1 一歩踏み出す』の著者、松本敏之様、また日本キリスト教団出版局には多大のご迷惑をおかけしたことを深くお詫びいたします。また、日頃より『聖書教育』を愛用してくださっている諸教会・伝道所、関係機関の購読者の皆さまにも事実を共有し、心からお詫び申し上げます。
日本バプテスト連盟では、日ごろより著作権に関して細心の注意を払うことを徹底し、『聖書教育』の執筆にあたっては引用等についての留意事項を含む「原稿執筆上の注意事項」を執筆者に配付して強く注意喚起を行ってきました。しかしながらその徹底が不十分であり、このような多数の無断転載という事態が生じましたことは慚愧に堪えません。
この事態を私たちは重く受け止め、ただちに以下の対応を行ってまいります。
① 今『聖書教育』1月号の販売をただちに停止し、以後絶版とすること、
② それに伴い「聖書の学び」以外の部分でご使用いただけるページについては、日本バプテスト連盟ホームページにPDF版を掲載し、ダウンロードできるようにすること、
以上の対応に伴い、『聖書教育』を用いて週報(巻頭言等)や説教を作成しておられる諸教会・伝道所、及び関係者の方々にはおかれましては、『聖書教育』2025年1月号の「聖書の学び」の使用をお控えいただくこと、特に二次、三次無断転載を防ぐため文章への引用、サイト等への掲載は厳に慎んでいただきますようお願いいたします。
なお、今件に関する今後のご報告につきましては、当連盟ホームページに最新情報を随時更新してまいります。
大変お手数をおかけしますが、ぜひ引き続きよろしくご理解ご協力のほどお願い申し上げます。
2025年1月14日(火)
日本バプテスト連盟
『聖書教育』発行人 常務理事 中田義直
編集人 高橋秀二郎
宣教室長 坂元幸子