主の御名をあがめます。
皆様いかがおすごしでしょうか。MAROです。
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聖書のランダムに選ばれた章から思い浮かんだよもやま話をしようという【聖書からよもやま話】、今日は 旧約聖書、歴代誌第二の26章です。よろしくどうぞ。
歴代誌第二 26章11節
さらに、ウジヤには常時戦いに備える部隊があった。それは書記エイルとつかさアマセヤによって登録された人数にしたがって各隊に配属され、王の体調の一人ハナンヤの指揮下にあった。
(『聖書 新改訳2017』新日本聖書刊行会)
イスラエルの歴代の王の中で、ウジヤ王は特に明君として描かれています。ウジヤは神様の言いつけをちゃんと守り、従いましたから国は栄え、軍も37万7500人もの規模になりました。そしてここでは特に、ウジヤの軍には常備軍、つまり職業軍人が数多くいたことが記されています。
現代ではどこの国も常備軍がいるのが当たり前ですが、昔はそうではありません。多くの兵は普段は農業をやったり商業をやったりしているいわゆる普通の民であり、戦争などの「いざっ!」という自体が起こったときにだけ招集されて兵として働きました。ですから彼らは普段からきちんとした軍事訓練を受けているわけではありませんでしたし、何より農作物の収穫の時期などには戦うことができませんでした。その時期に戦わせてしまうと食料の確保ができず、国の兵糧や財政の状況が悪化してしまうからです。
武田信玄と上杉謙信が戦った川中島の合戦も、多くの戦いが春〜夏の時期に行われています。米の収穫の時期を避けているんです。さらに謙信側の越後は雪国であったため、雪で進路が塞がれてしまう冬も戦うことができなかったようです。一方、織田信長は積極的に足軽隊、つまり常備軍を設置し、他の国の兵が動きにくい時期にでも戦を仕掛けることができたようで、これが織田信長が天下にあと一歩まで近づけた要因の一つともされています。もちろん常備軍は平時から訓練だけに時間を割けますから、兵としてもかなり強くなります。
この信長と同じようなことをウジヤ王はやっていたということです。各隊に配備された常備兵はおそらく今で言う伍長や隊長、あるいは軍曹や曹長といった立場で戦ったことでしょう。つまり軍に指揮系統が生じて、統率が取りやすかったということです。
戦いに限らず、どんな仕事、どんな組織にもスペシャリストがいると強いものです。「この分野のことならいつでもなんでも任せて!」という人がいると、その分野においての心配はなくなります。現代日本の生産性が上がらないのも、教育でジェネラリストばかりを育てて、スペシャリスト教育を怠ってきたからであると指摘する人もいます。
聖書の主題は神様と人間の関係ですが、実はこういう常備軍の有用性であるとかの日常的に使える組織論や戦略論のようなことを学べたりもするんです。
それではまた。
主にありて。
MAROでした。
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