次の6日間は、「取って、読め」というタイトルの本から選んだもの。この本は霊的な書籍をリストアップして注解している。
先達者たちが残した「霊的な読み方」は、ラテン語では(lectio divina)と言われるものがある。しかしそれは、今、顧みられていない。それは「矢筒の中にある高価な矢」で神について自覚的に人生を豊かにすることを人々が大切に使い続けてきたものである。しかしそれは、わたしたちの時代になると、ひどい鈍感さにさらされ、ひどい扱いを受けるに至っている。この「特別な矢」は、矢じりを失いつつある。それは「無関心」や「悪意」よりもむしろ「無知の結果」として、そうなっている。それで「霊的な読み方」という時、「霊的な=スピリチュアルな」という言葉がそこで使われているが、その意味は実際よく分からなくなっている。「スピリチュアルな本を読む」のではなく「スピリチュアルに読む」ことが「霊的な読み方」の意味なのである。「霊的な読み方」とは「霊的で宗教的な本を読むこと」ではない。身近にある一つひとつの本を「霊的に読むこと」なのだ。聖霊に聴くことが「霊的な読み方」なのだ。神が暗示しておられることに注意を払うことが「霊的な読み方」なのである。
わたしは天使に近づき、こう言った。
「その小さな巻物をください」。
天使は言った。
「受け取れ、それを食べよ」
―― ヨハネの黙示録10章9節a
*引用される「聖書の言葉」はピーターソンさんの翻訳・翻案を訳したものです。