米国聖公会 次期総裁主教にショーン・ロウ氏

ケンタッキー州ルイヴィルで総会を開いた米国聖公会は6月26日、現在北西部ペンシルベニア教区の主教を務めるショーン・ロウ氏を第28代総裁主教に選出した。総裁主教は米国聖公会のトップの地位で、任期は9年間と定められている。ロウの任期は今年11月1日から。「エピスコパル・ニュース・サービス」が報じた。

現在49歳のロウ主教は、米国聖公会の総裁主教としては史上最年少となる。1975年にペンシルベニア州西部で生まれ、ヴァージニア神学校などで学んだ後、2000年に24歳の若さで司祭(当時史上最年少)となり、また2007年からは北西部ペンシルベニア教区の主教を務めてきた。

ロウの就任によって、現職のマイケル・カリー総裁主教の任期は終了する。カリーは2015年にアフリカ系アメリカ人として初の総裁主教に就任し、2018年にはウィンザー城の聖ジョージ教会で行われた英国王室のハリー王子とメーガン妃の結婚式に招かれ説教をしたことでも知られる。

米国聖公会はアメリカの主流派(メインライン)プロテスタントの代表的な教派の一つで、特に20世紀以降はリベラルな神学、社会改革の姿勢を強めてきた。女性や同性愛者の司祭を認め、中絶や同性婚にも肯定的な立場を取る。近年、会員数は減少傾向にあり、同教派が発表する最新のデータによれば過去10年間で会員数は約20%減少し、現在は約150万人。

(翻訳協力=木村 智)

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