ヨハネの黙示録はわたしたちに「何とかして具体的に応えなければならない」という思いを抱かせる。聖書とは「わたしたちへの神の言葉」であり「神についての人間の言葉」ではないということに読者が向き合わせられる。 ―― それが「ヨハネの黙示録」である。「聖書を読む」とはどいうことなのだろうか。もし聖書を色々な人が歴史の中で見つけた「神についての理念や経験」が書かれたものと見なしているのならば、その時あなたは聖書を読む時に陥りやすい最もありふれた過ちを犯しているかも知れない。それに、この間違いは最も致命的である。
「神」が言葉を語るときには、それを真剣に語っている。神が語ったことは遂行される。神の力強い言葉は外科医のメスのように鋭く、あらゆるものを貫き切り裂いて行く。疑いでも頑なさでも切り分けて、わたしたちの心を開き、聞き従う者へと変えて行く。
―― ヘブライ人への手紙4章12節