2月14日「人を離れ離れにしないように」

神の掟と自分の習慣に従って
誠実を固く守り
ダブルベッドとベッドフレームに囲まれた
居心地よき、安心感あるこの結婚生活。
それはまるで ダンスを踊るようにして。
二人が交わす誓約に従う 日々のあれこれ
家の間取りによって、日々の日課が自然と決まる。

ここにあるのは たぐいまれな 共同生活。
日々、驚きを受け入れ、または 驚きを与え
手放せない金庫の中に 隠し、
ため込んだ自らのエゴは
十指に余る 繊細な矛盾へと
未練なくまき散らす。

無数に絡まる 日々の親密な出来事は
腐敗に強い煉瓦をつくる藁の様。
なんと不相応なもので
ありきたりの芝の上に 人生を建て上げてきた。
そして、やっと年を重ねて行く
わたしの愛は女神ではなく、神でもない。

「離れ離れに」という この言葉だけは
結婚した者の世界にあって
「一つの肉体」という死ぬべき定めの
人間の間で見る奇跡。
唯一、誰も口にできない言葉である。
試しにちょっと 書き始めたのは
下手で不器用な
ラブレター(billet doux=ビレドゥ)で
始まったことが
それが今では寄り添い合い絡まり見事に整い
結婚という華麗な対舞(pas de deux=パ・ト・ドゥ)に昇華した。
―― マルコによる福音書10章1~2節

天地創造の初めから、神は人を一体とするために男と女を創られた。だから、人は父と母を離れ、結婚をする。その時、男は女と一体となる ― もはや「二つの個人」はいない。「一つ」の新しい家庭が作られて行く。神が二人から一つの有機体を創造された。従って、誰一人もその二者を切り離して神の御業を冒瀆すべきではない。― マルコによる福音書10章6~9節

63db463dfd12d154ca717564出典:ユージン・H.ピーターソン『聖書に生きる366日 一日一章』(ヨベル)
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