日本ハリストス正教会(正式名=聖自治日本正教会、ダニイル主代郁夫府主教)は3月29日、ロシアによるウクライナ侵攻を受けた声明「愛と平和の希求」に続き、ロシア正教会の指導者、キリル総主教への嘆願書を発表した。
嘆願書は「親愛なる兄弟間の武力衝突と凄惨な流血に今非常に心を痛め」ていると表明した上で、「一日も早い正教兄弟間の和解の実現を願って巳みません」とし、霊的、教会的な力を最大限に発揮し、「和解と紛争解決」に尽力することで、日本の正教信徒に「揺るぎない安心と将来への希望」を与るよう、日本正教会の教役者、信徒、すべての在日ロシア人・ウクライナ人信徒に代わって懇願した。
嘆願書の全文は以下の通り。
ロシア正教会
モスクワ及び全ロシアの総主教
キリル聖下
至聖なる総主教聖下、
我々、総主教聖下の慮りの下にある聖自治日本正教会は、ロシア・ウクライナという我々の親愛なる兄弟間の武力衝突と凄惨な流血に今非常に心を痛め、大齋のこのとき、主の十字架上での受難を記憶し、真摯なる痛悔と熱切なる主ハリストス、全能にして和平の神への嘆願をもって、一日も早い正教兄弟間の和解の実現を願って巳みません。
何卒、至聖なる総主教聖下に於かれましては、その霊的、教会的お力を最大限に発揮され、一日も早い兄弟間の和解と紛争解決にご尽力され、我々、日本の正教信徒に揺るぎない安心と将来への希望をお与え頂きますよう、聖自治日本正教会の主教品、全教役者、全信徒、及び全ての在日ロシア人・ウクライナ人信徒を代表して、衷心よりお願い申し上げます。
深い兄弟愛をもって
聖自治日本正教会
東京の大主教及び日本の府主教
ダニイル
2022年十字架叩拜の主日に