関西学院大、ユニセフとインターンシップ協定を締結

関西学院大学(兵庫県西宮市)は、国連児童基金(ユニセフ、本部:ニューヨーク)とインターンシップに関する協定を締結した。これは、同大大学院副専攻「国連・外交コース」で学ぶ学生を対象に、ユニセフがインターンとして受け入れる枠組みを取り決めたもので、日本では明治学院大学に続き2例目となる。

関西学院大学時計台(旧図書館)

ユニセフでは、2017年からインターン・シッププログラムに参加するインターンがより良い経験を得られるよう、プログラムを強化してきた。19年には、インターン各自が将来のキャリア構築に向けた自己洞察力を得るための「INSPIRE」というガイドの開発に加え、インターンの奨学金および病欠休暇の取得も保証されている。今回の協定締結は、プログラム強化への取り組みの一環であり、多様性かつ適性を備えた全てのインターン参加者への契約を実行するものとなっている。

キリスト教主義教育を理念とする同大は、「Mastery for Service(奉仕のための練達)」をスクールモットーに、隣人・社会・世界のために世界市民として社会を変革する人材育成のための教育を行ってきた。国連とのつながりは長く、25年前の1995年に、国連が掲げる課題をテーマに教育・研究を行う国際政策学科を擁する総合政策学部を開設したことから始まる。

その後2004年には、国連ボランティア計画(UNV)との協定に基づくユースボランティアへの学生派遣を開始し、07年に国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)と連携した難民を対象とする推薦入学制度を導入。16年および17年には国連人口基金(UNFPA)、国連開発計画(UNDP)との連携協定を締結するなど、国連との連携を積極的に推進してきた。

さらに、17年4月にはスーパーグローバル大学(SGU)の事業の一つとして大学院副専攻「国連・外交コース」を設置。このコースでは、学生が将来に向けて国連・国際機関等での実践経験を積む機会を提供するためインターンシップを必修とし、これまでに、19人の学生を国内外の国連・国際機関等に派遣してきた。ユニセフのベトナム・ハノイ事務所にも1人の学生を派遣している。

協定締結について同大の村田治学長は、「ユニセフへのインターンシップがさらに促進され、双方の連携がより一層深まることを期待しています」とコメントしている。一方ユニセフは次のようなコメントを寄せている。

「関西学院大学をユニセフ・インターンシッププログラムの支援機関に迎えることは、大変喜ばしいことです。我々は日本政府そして日本国内の数々の高名な機関と連携していることに大変感謝しております。このMOUが、関西学院大学との確固とした素晴らしい関係の始まりとなるものと信じてやみません」

 

この記事もおすすめ