「ヒステリックブルー」の元ギタリストナオキこと二階堂直樹容疑者(41)が、23日、 強制わいせつの容疑で逮捕された。二階堂容疑者は2006年にも同じく強制わいせつ罪で逮捕され、懲役12年の実刑が確定している。出所後、直接の面識はないものの、服役中、同容疑者と文通をしていた進藤龍也牧師に話を聞いた。
きっかけは、二階堂容疑者からの手紙だった。刑務所から検閲を受けた手紙が教会へ送られてきた。月間数十通という手紙を受け取る進藤牧師にとって、彼からの手紙もその中の一通だった。
「ヒスブルのナオキです」と書いてあったものの、進藤牧師はその存在を知 らなかったというが、インターネットなどを通して調べているうちに人気のあるバンドだと知った。「被害者のためにも謝罪の気持ちを忘れず、悔い改めて、謙虚に生きること。君が本気なら、僕は応援する」と、初めての手紙で伝えた。二階堂容疑者は、獄中でもキリスト教関連の難しい神学書のようなものも読んでいたようだった。しかし、信仰に対する厳しい面を進藤牧師から伝えると、次第に手紙は来なくなった。
「彼は知識としてのキリスト教は知っていたかもしれない。でも、本当の意味での悔い改めをして、心から『神様助けてください』と言えなければ実を結ぶことはできないと思う。音楽活動への復帰も視野に入れていたようだったが、再犯は、正直、とても残念。生きて働く神と人格的な出会いと交わりができるように祈りたい。また、手紙が来れば、文通で励ましていきたいと思う」と進藤牧師は話している。
「性犯罪と覚醒剤の再犯率は同じくらい高い。最近、アルコールが原因で再犯をした芸能人もいたようだが、どちらも根本的な治療が必要。心の病と闘うには、本人の覚悟と強い意志と、一生をかけて謙虚に学び、取り組んでいくという姿勢がないと難しいと思う。有名人が自助グループのミーティングに行くことは晒し者になるようで辛いかもしれない。 しかし、そこまでへりくだらなければ難しい。それと同時に自助グループは同じ弱さを持つものが理解し合う場なので、勇気をもって関わってほしいと思う。ナオキにも被害者への謝罪の気持ちを一生忘れず、今度こそ人生を変える勇気を期待している」