ウィクリフ聖書翻訳者協会(英、ハイウイカム)によると、聖書全巻が700番目の言語に翻訳され、新たな目標が達成された。
同協会のジェームズ・プール常務理事は8月28日、「700番目の言語への聖書翻訳達成は、とても素敵なニュースであり、聖書翻訳者が世界中で行っている素晴らしい業の象徴だ。聖書が新しい言語に翻訳されたという話を聞くたびに、その言語グループの人々が初めて神の物語の全体像にアクセスできるようになったことを思う」と語った。
ただ同氏は「まだ世界の約15億人、つまり約5人に1人は、自分たちの言語の聖書を持っていない。これは不公平だとして、聖書翻訳チームはその是正に向けて努力を続けている」と付け加えた。
実際にどれが700番目に翻訳された言語だったかは定かではない。700番目の言語翻訳と思われる聖書献呈が最近でも何例か行われている。
メキシコでは、ウィチョール語聖書が2020年7月10日に発売された。記念イベントの参加者の1人は、「これで旧約聖書と新約聖書の完全版を手に入れることができて、とても嬉しい」と語った。すでに新約聖書は1968年に完成していたが、聖書翻訳チームの忠実な奉仕により、さらに52年の歳月をかけて今回完成した。
マラウイでは、エロムウェ語新約聖書が出版されてからわずか5年後にエロムウェ語聖書が発売された。何百人もの人々が踊り、歌いながら聖書の発売を祝った。
同じころ、ナイジェリアでは2言語がオンライン・モバイル聖書アプリ「ユーバージョン」に新たに追加されている。
プール氏は、「700冊目に訳出された言語を特定できないほど多くの聖書が翻訳されているのは驚くべきこと。すべての人々が自分の言語で神の言葉を読み、聞くことができるようになるという願いが現実のものとなりつつある時代に私たちは生きている」と語った。