今日7月14日は中田羽後(なかだ・うご)の召天日。その生涯を日本語聖歌の整備・普及にささげた日本を代表する教会音楽家です。NHK「みんなの歌」第1号である「おお牧場はみどり」の作詞者としても知られています。
日本ホーリネス教会の初代監督・中田重治(じゅうじ)の次男として、秋田県大館市に生まれました。羽後の国(今の秋田県など)にちなんで命名されたといいます。東洋宣教会聖書学院の修養生だった時に「賛美歌もって主に仕えよ」という御声を聞き、音楽伝道への献身を志すようになりました。
留学したロサンゼルス聖書学院(現在のバイオラ大学)で音楽を学び、各種の聖歌集を集めたことが、その後のさまざまな聖歌編纂(へんさん)に大いに役立ちます。そのうち、1958年に発行された「聖歌」(日本福音連盟)は、特に福音派の多くの教会で長く愛唱されてきました。その「まえがき」にこんなことを書いています。
使徒パウロは、
「笛や立琴のような楽器でも、もしその音に変化がなければ、何を吹いているのか、弾いているのか、どうして知ることができようか。また、もしラッパがはっきりした音を出さないなら、だれが戦闘の準備をするだろうか」(1コリ14・7、8)
と言っているが、これは、そのまま、声楽にもあてはめることができる。譜付版は、そのためのものである。唱者は、どうか、その音符の高低・長短、また拍子・速度に注意し、これら単なる記号の集団に過ぎぬものにも生命を与えて、生命なる神を賛美するのに役立ててもらいたいものである。