日本基督教団・長崎古町(ふるまち)教会(長崎市)は2日、創立100周年記念式典において、フルベッキ宣教師来崎記念碑建立除幕式を行った。碑は高さ約1メートルの御影石製で、フルベッキ夫妻の肖像画などが刻まれている。
ギドー・フルベッキ(1830~98年)は、オランダから米国に移住し、S・R・ブラウンらと共に米国オランダ改革派教会の宣教師として、幕末の1859年に来日した。最初、長崎で英語を教えながらバイブル・クラスを開いていたが、やがて明治新政府の招きで開成学校(現在の東京大学)の教師になり、後に明治学院大学の理事長も務めた。
長崎古町教会は、禁教令が廃止された翌1874年、上京するフルベッキの後任、ヘンリー・スタウト宣教師により、長い間の願いだった最初の教会堂が梅香崎町に建てられられたのが始まり。その後、1919年、ミッション・ボードが現在地に教会の土地建物を得て、長崎古町弘道館伝道所としてルーマン・シェファー宣教師が宣教を開始した時から数えて100年目となる。長崎市の旧市街中心部、有名な眼鏡橋から少し川上にある。
教会前庭であった除幕式では、教会員が作詞し、長崎在住のジャズ・ピアニスト、小國雅香(おぐに・もとか)さんが作曲した100周年記念賛美歌を皆で賛美した。
その後、浅場知毅(あさば・ともき)主任牧師(39)が次のようにあいさつした。「フルベッキ宣教師は近代日本の形成に大きな影響を与えた歴史的人物です。と同時に、何よりも福音を伝える宣教師として来日しました。私たちも、フルベッキ宣教師が伝えた信仰と伝道スピリットを受け継いでいきたい。教会の内外の方々と共に記念することができて感謝です」